多田富雄のコスモロジー

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  • 多田富雄 ほか
  • 藤原書店編集部編
  • 四六並製 272ページ
    ISBN-13: 9784865780673
    刊行日: 2016/04

生命と科学と美を架橋した世界的免疫学者の全体像

免疫学の第一人者として世界の研究をリードする一方、随筆家・詩人として、また新作能作者として、芸術と人間性の本質を探った多田富雄(1934-2010)。免疫学を通じて「スーパーシステム」としての生命という視座に到達し、科学と詩学の統合をめざした「万能人」の全体像を描く。
●今秋発刊〈多田富雄コレクション〉プレ企画



目次

 はしがき
 新しい赦しの国
 自然科学とリベラルアーツを統合する会(INSLA)

Ⅰ 免疫学と生命
 対談 スーパーシステムとゲノムの認識学(中村桂子多田富雄)/ファジーな自己/
 利己的DNA/生命のアイデンティティー/都市と生命/あいまいな私の成り立ち
〈多田富雄さんのこと〉 松岡正剛

Ⅱ 能と現代
 新作能 一石仙人/異界からの使者たち/右能と左能/能の舞とDNA/
 キメラの肖像/能の本を書く事/能楽二十一世紀の観点/新作能『不知火』/
 白洲さんの心残り/山姥の死――鶴見和子さん
〈多田富雄さんのこと〉 石牟礼道子

Ⅲ 自分という存在
 遠い夏の日の川/二つの母校/戦後初めての少年/わが青春の小林秀雄/
 ラリマー・ストリート/オール・ザ・サッドン/花に遅速あり/理想の死に方/
 患者から見たリハビリテーション医学の理念

 生命と科学と美――理科が嫌いな中学生の君へ

 略年譜/主要著作一覧

関連情報

多田富雄(ただ・とみお、1934-2010)
1934年、茨城県結城市生まれ。東京大学名誉教授。専攻・免疫学。元・国際免疫学会連合会長。1959年千葉大学医学部卒業。同大学医学部教授、東京大学医学部教授を歴任。71年、免疫応答を調整するサプレッサー(抑制)T細胞を発見、野口英世記念医学賞、エミール・フォン・ベーリング賞、朝日賞など多数受賞。84年文化功労者。
2001年5月2日、出張先の金沢で脳梗塞に倒れ、右半身麻痺と仮性球麻痺の後遺症で構音障害、嚥下障害となる。2010年4月21日死去。
著書に『免疫の意味論』(大佛次郎賞)『生命へのまなざし』『落葉隻語 ことばのかたみ』(以上、青土社)『生命の意味論』『脳の中の能舞台』『残夢整理』(以上、新潮社)『独酌余滴』(日本エッセイストクラブ賞)『懐かしい日々の想い』(以上、朝日新聞出版)『全詩集 歌占』『能の見える風景』『花供養』『詩集 寛容』『多田富雄 新作能全集』(以上、藤原書店)『寡黙なる巨人』(小林秀雄賞)『春楡の木陰で』(以上、集英社)など多数。

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