作ること 使うこと――生活技術の歴史・民族学的研究

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  • アンドレ=ジョルジュ・オードリクール
  • 山田慶兒[訳]
  • A5上製 456ページ
    ISBN-13: 9784865782127
    刊行日: 2019/02

「身体・物・技術」の人間学の金字塔

農学・人類学・言語学を股にかける圧倒的博識に基づいて、M・モースの提唱した「技術学」を実体化し、その全貌を明かす必読の論集。
日常生活・遊び・スポーツ・祭礼等の中に現在も息づく、身体・物・技術の関係に豊富な具体例から多角的に迫る。



目次


Ⅰ 領域と方法
 1 人文学としての技術学
 2 身振りと運動
 3 旅する言葉は理解できるということ
 4 文化技術学方法試論
Ⅱ 輸送と動力
 5 繋駕具
 6 近代繋駕法の起源について
 7 〈ドゥガ〉の起源
 8 近代繋駕法への照明
 9 車の地理学と民族学への寄与
 10 農業における畜力
 11 人力研究への寄与
 12 習慣的身振りと衣服の形と荷物の運び方の関係
 13 自然エネルギー利用の初期の段階
Ⅲ 道具と農業技術
 14 農業
 15 いくつかの穀類の起源について
 16 穀物、野菜、果樹
 17 犂(アレル)と犂(シャリュ)の生物地理学
Ⅳ 中国と極東における技術と科学
 18 中国における鋳造
 19 古代中世の中国科学
Ⅴ 動物と植物と社会
 20 動物の家畜化と植物の栽培と他者による処理
 21 ヤマノイモ文明での自然と環境
 22 原始共同体社会の農業文明の質的諸側面
 23 民族動物学ノート
 24 生態学とアジア農業
Ⅵ 結論
 25 研究と方法 マリエル・ジャン‐ブリュン・ドラマルとの対話
 26 太平洋の群島における民族史の研究
 27 技術の起源

関連情報

アンドレ=ジョルジュ・オードリクールは農学者であり、社会学者マルセル・モースが提唱した「技術学」をいわば実体化し、専門的な学問分野として定立した技術学者、言語学者である。
本書はその業績の全容を理解できるように編集された論文集であり、技術学の方法論の構築を試みた長篇論文と、それを具体的個別的な物と事に適用した(技術学が取り上げる問題はつねに具体的個別的である。それを通して歴史の大きな流れと現実の多様性が見えてくる)多彩な論文から成っている。
(「訳者あとがき」より)


【著者紹介】
●アンドレ=ジョルジュ・オードリクール(Andre-Georges Haudricourt)1911-1996年。
フランスの植物学者、人類学者、言語学者。
1931年、国立農業研究所卒業。国立科学研究センターで植物学の研究ののち、1945年、言語学部門に移り、アジアの諸言語、特に古代中国語とベトナム語の研究を行なう。主な論文に「ベトナム語における声調の起源」(1954年)など。

【訳者紹介】
●山田慶兒(やまだ・けいじ)1932年福岡生まれ。
京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、中国科学院名誉教授。専門は科学史。京都大学理学部宇宙物理学科卒、同大学大学院文学研究科西洋史学専攻修士課程修了。中国古代医学史研究でA. L. BashamMedal受賞。
著書に『黒い言葉の空間』(1988、中央公論社、大佛次郎賞)『夜鳴く鳥――医学・呪術・伝説』(1990)『中国医学はいかにつくられたか』(1999)『中国医学の起源』(1999)『気の自然像』(2002、以上岩波書店)『日本の科学近代への道しるべ』(2017、藤原書店)他多数。編書に『東アジアの本草と博物学の世界』上・下(1995、思文閣出版)他。訳書にガリレオ『偽金鑑識官』(共訳、2009、中央公論社)、『ルネサンスの工学者たち』(2005、以文社)他。

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