ベルク「風土学」とは何か――近代「知性」の超克

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  • オギュスタン・ベルク+川勝平太
  • 四六変型上製 296頁
    ISBN-13: 9784865782486
    刊行日: 2019/11

21世紀の「共生」への根本思想

「文明の衝突は生じない。」
主体と客体の分断を超える“通態”を提唱!
和辻哲郎『風土』を継承し、地理学者ベルクが提唱した、環境と人間の不可分の関係に根差す存在論=「風土学」とは何か。「モノ」と「文化」を包含するグローバルな経済史を構想する歴史家・川勝平太が、21世紀の「共生」を問う根本思想としての「風土学」を徹底的に解き明かす。


目次

はしがき(オギュスタン・ベルク)
Ⅰ 〈序論〉コスモス国際賞を受賞して  オギュスタン・ベルク
Ⅱ 〈対談〉翻訳と通態の存在論  オギュスタン・ベルク+川勝平太
Ⅲ 〈講演録〉持続可能性の風土学的基盤  オギュスタン・ベルク
Ⅳ 近代「知性」の超克  川勝平太
あとがき(川勝平太)

関連情報

〈川勝〉 和辻哲郎さんの『風土』が出版されたのは1935年。目からうろこが落ちるような鮮やかな世界像をうち出しました。ヨーロッパの風土は牧場、中東は沙漠、アジアはモンスーン、日本は台風と整理されると、世界地理と生活様式の関係がすっとわかるところがあります。風土への着眼の背景に、私は西田哲学の影響があったと思います。
〈ベルク〉 ご存じのように「場所の論理」は「述語の論理」と同義なものとして西田が使っていますが、生物にとって、特に人間にとって現実とは何であるかというと、純粋な客体でもなく、純粋な主体性の現れでもないけれど、ちょうどその間ぐらいにある。私はそれを「通態 (traduction)」と呼んでいます。その通態性はどう働くかといいますと、西田幾多郎の「述語の論理」と、アリストテレス以来の「主語の論理」とを合わせて、その通態ができると考えるようになりました。 (本書より)

【著者紹介】
●オギュスタン・ベルク (Augustin Berque)
1942年生まれ。パリ大学で地理学第三課程博士号および文学博士号(国家博士号)取得。専攻は文化地理学。
1984-88年、日仏会館フランス学長。現在、フランス国立社会科学高等研究院教授。
81-99年、同研究院現代日本研究所所長。
2009年福岡アジア文化賞大賞
2011年国際交流基金賞
2012年日本研究功労賞
2015年旭日中綬章
2018年コスモス国際賞など受賞・受章多数。
著書に『風土の日本――自然と文化の通態』『空間の日本文化』(ちくま学芸文庫)『風土学序説――文化をふたたび自然に、自然をふたたび文化に』(筑摩書房)『日本の風景・西欧の景観――そして造景の時代』(講談社現代新書)『風景という知――近代のパラダイムを超えて』(世界思想社)『風土学はなぜ 何のために』(関西大学出版部)他。
●川勝平太 (かわかつ・へいた)
1948年生まれ。静岡県知事。専攻・比較経済史。早稲田大学大学院で日本経済史、オックスフォード大学大学院で英国経済史を修学。D.Phil.(オックスフォード大学)。早稲田大学教授、国際日本文化研究センター教授、静岡文化芸術大学学長などを歴任し、2009年7月より現職。
著書に『日本文明と近代西洋――「鎖国」再考』(NHKブックス)『富国有徳論』『文明の海洋史観』(中公文庫)『「美の文明」をつくる』(ちくま新書)『経済史入門』(日経文庫)『海から見た歴史』『アジア太平洋経済圏史1500-2000』(編著)『「東北」共同体からの再生』(共著)『「鎖国」と資本主義』(藤原書店)、最近著に『日本の中の地球史』(編著、ウェッジ)など多数。

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