民衆と情熱――大歴史家が遺した日記 1830-74(全2分冊) 2 1849~1874年

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  • 著者:J・ミシュレ 大野一道=編 大野一道・翠川博之=訳
  • 四六変判上製 920頁 ★口絵4頁
    ISBN-13: 9784865782868
    刊行日: 2020/12

『海』『山』『虫』『鳥』『女』……
150年前に、地球史を書いた歴史家がいた!
地球史的視野をもつ稀有な歴史家の全貌を明かす日記、本邦初訳!
【完結篇】

「ミシュレの日記はフランスの告白文学において最も驚嘆すべきものの一つ」(『ル・モンド』1950年)。
本巻では、ミシュレは二番目の若き聡明な妻アテナイスと出会い、愛は万物の基底であり生命の源、宇宙の本質、と見抜く。そして巨大な「地球史」へと向かってゆく。


「50歳で、わたしは20年に及ぶきわめて豊かな第二の人生を始めた。彼女はそこで、多くをなしてくれた」。ミシュレは1868年11月24日の日記にそう書いている。
彼の50歳といえば1848年8月21日から一年間のことである。前巻に続き、1849年以降の日記を収録した本書には、ミシュレがルイ=ナポレオン体制への忠誠をこばんで公職を失い、半亡命のような生活を送っていた時期の記録が収められている。その間は学士院会員としての年金と、文筆活動による収入で主に暮らしていた。それがなぜ「きわめて豊かな第二の人生」になったのか。28歳年下の若き妻、「彼女」ことアテナイスとの再婚があったからだ。(解説より)

目次


本書を読むために Ⅱ
 ミシュレ年譜(1849~74年)
 関連地図――ミシュレの旅
 ミシュレ家系図
 ミアラレ家系図

日 記 Ⅱ 1849~1873年
 1849年[ジュール51歳、アテナイス23歳]
 1850年[ジュール52歳、アテナイス24歳]
 1851年[ジュール53歳、アテナイス25歳]
 1852年[ジュール54歳、アテナイス26歳]
 1853年[ジュール55歳、アテナイス27歳]
 1854年[ジュール56歳、アテナイス28歳]
 1855年[ジュール57歳、アテナイス29歳]
 1856年[ジュール58歳、アテナイス30歳]
 1857年[ジュール59歳、アテナイス31歳]
 1858年[ジュール60歳、アテナイス32歳]
 1859年[ジュール61歳、アテナイス33歳]
 1860年[ジュール62歳、アテナイス34歳]
 1861年[ジュール63歳、アテナイス35歳]
 1862年[ジュール64歳、アテナイス36歳]
 1863年[ジュール65歳、アテナイス37歳]
 1864年[ジュール66歳、アテナイス38歳]
 1865年[ジュール67歳、アテナイス39歳]
 1866年[ジュール68歳、アテナイス40歳]
 1867年[ジュール69歳、アテナイス41歳]
 1868年[ジュール70歳、アテナイス42歳]
 1869年[ジュール71歳、アテナイス43歳]
 1870年[ジュール72歳、アテナイス44歳]
 1871年[ジュール73歳、アテナイス45歳]
 1872年[ジュール74歳、アテナイス46歳]
 1873年[ジュール75歳、アテナイス47歳]

 [解説Ⅱ]ミシュレの世界――「日記」を中心に
 ミシュレの人物相関図
 訳者あとがき
 主要人名索引

●著者プロフィール
ジュール・ミシュレ(Jules Michelet, 1798-1874)
ミシュレはフランス革命期、貧しい印刷業者の一人息子としてパリで誕生。「私は陽の当たらないパリの舗道に生えた雑草だ」「書物を書くようになる前に、私は書物を物質的に作っていた」(『民衆』)。少年時代は物質的にきわめて貧しかったが、孤独な中にも豊かな想像力を養い、やがて民衆への深い慈愛を備えた大歴史家へと成長してゆく。独学で教授資格(文学)を取得し、1827年にエコール・ノルマルの教師(哲学と歴史)。ヴィーコ『新しい学』に触れて歴史家になることを決意して、その自由訳『歴史哲学の原理』を出版。『世界史入門』『ローマ史』に続き、『フランス史』の執筆に着手(中世6巻、近代11巻)。1838年、コレージュ・ド・フランス教授に就任した。その後、カトリック教会を批判して『イエズス会』『司祭、女性、家族』を発表。『フランス革命史』を執筆する傍ら、二月革命(1848)では共和政を支持。しかし、ルイ=ナポレオンの台頭によってそのすべての地位を剝奪された。以後、各地を転々としながら『フランス史』(近代)の執筆を再開。同時に自然史(『鳥』『虫』『海』『山』)や『愛』『女』『魔女』『人類の聖書』に取り組んだ。晩年は、普仏戦争(1870)に抗議して『ヨーロッパを前にしたフランス』を発表。パリ・コンミューンの蜂起(1871)に触発されて『19世紀史』に取りかかりながらも心臓発作に倒れた。ミシュレの歴史は19世紀のロマン主義史学に分類されるが、現代のアナール学派(社会史、心性史)に大きな影響を与えるとともに、歴史学の枠を越えた大作家として、バルザックやユゴーとも並び称せられている。

●編訳者紹介
大野一道(おおの・かずみち)
1941年生。1967年東京大学大学院修士課程修了。中央大学名誉教授。専攻はフランス近代文学。著書に『ミシュレ伝』『「民衆」の発見――ミシュレからペギーへ』(以上,藤原書店),訳書にミシュレ『民衆』(みすず書房),同『女』『世界史入門』『学生よ』『山』『人類の聖書』『全体史の誕生』,共編訳書にミシュレ『フランス史』全6巻(以上,藤原書店)他。

●訳者紹介
翠川博之(みどりかわ・ひろゆき)
1968年生。東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。東北学院大学准教授。専攻はフランス現代文学およびフランス現代思想。論文に「サルトルの演劇理論」(『サルトル読本』法政大学出版局)「アンガジュマンの由来と射程」(『ポストコロニアル批評の諸相』東北大学出版会)、共訳書にミシュレ『フランス史 V』(藤原書店)他。


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