まえがき
序　歴史学のコペルニクス ―― ブローデル

第1章　歴史家ブローデル （小伝）

 1　環境と歴史家
 2　『地中海』 執筆までの3つの転機
 3　『地中海』 の創見
 4　「異端の歴史家」 が権威になる
―― 高等研究院、 コレージュ・ド・フランス、 人間科学館 ――
 5　『物質文明』 から 『フランスのアイデンティティ』まで
 6　ブローデルの遺産

第2章　『地中海』 のアウトライン
―― 現代を照らし出す16世紀の地中海世界 ――

第I部  　「環境の役割」 について
第II部 　「集団の運命と全体の動き」 について
第III部　「出来事、 政治、 人間」 について

第3章　『地中海』 を読むためのキーワード

 1　ヒューマニズム、 帝国主義、 父と子
 2　大きな歴史、 小さな戦争
 3　経済=世界か世界経済か
 4　運命論者ブローデル？ ―― 初版から削除された 「地理的歴史と決定論」 と運命
 5　魔法の数字3
 6　構 造
 7　文明の衝突、 そして経済の減速期に文明が開花すること
 8　出来事の歴史としての世界戦争
 9　紙の世紀の資本主義
10　全体史 ―― 過去と現在のグローバルな対話

終　グローバルな思想家としてのブローデル

〈特別付録〉 想像力の歴史家　フェルナン・ブローデル
―― ブローデル夫人に 『地中海』 成立の経緯を聞く ――

ポール・ブローデル
（聞き手） 浜名優美

〈付1〉 『地中海』 初版目次と第二版目次の対照
〈付2〉 『地中海』 関連年表 （1544-1600年）
〈付3〉 フェルナン・ブローデル略年譜
〈付4〉 『地中海』 関連書誌