世界文学空間――文学資本と文学革命

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  • パスカル・カザノヴァ 著
  • 岩切正一郎 訳
  • A5上製 536頁
    ISBN-13: 9784894343139
    刊行日: 2002/12

文学の“世界システム”を活写

世界大の文学場(世界文学空間)の生成と支配構造を初めて解析し、文学的反逆・革命の条件と可能性を明るみに出す。文学資本と国民的言語資本に規定されつつも自由の獲得を目指す作家たちの戦略。


目次

日本の読者へ
序 絨毯のモチーフ

第Ⅰ部 文学世界

第1章 世界文学史の原理

文学証券取引所
文学、 国家、 政治

第2章 文学の発明

いかにしてラテン語を 「貪り食う」 か
フランス語の闘争
言語崇拝
フランス語の帝国
ヘルダー革命

第3章 世界文学空間

自由への道
グリニッジ子午線あるいは文学時間
文学的ナショナリズム
国民作家と国際作家
文学支配の形態

第4章 普遍なるものの製造所

首都とその分身
文学化としての翻訳
言語ゲーム
普遍の賞
自民族中心主義
イギリスとフランスでのイブセン

第5章 文学的国際主義から商業的グローバリゼーションへ?


第Ⅱ部 文学的反逆と革命

第1章 小文学

文学的貧困
政治的依存
国民的美学
カフカあるいは 「政治との関連」

第2章 同化された作家たち

ナイポール、 保守的自己同一化
アンリ・ミショー、 外国人とは何か
シオラン、 ルーマニアに生まれるという不都合
ラミュ、 不可能な同化

第3章 反逆者たち

民衆の文学的使用
国の民話、 伝説、 詩、 演劇
遺産の騙受
テクストの輸入
首都の創出
小国のインターナショナル

第4章 「翻訳された作家」 の悲劇

「火の盗人」 たち
「夜からの翻訳」
往 復
カフカ、 イディッシュ語からの翻訳
言語の創設者
文学の口頭性
マクナイマ、 反カモインス
スイスのクレオール性

第5章 アイルランド・パラダイム

イェイツ、 伝統の発明
ゲール同盟、 国語の再創造
J・M・シング、 書かれた口語
オケイリー、 リアリズム側の対抗
G・B・ショー、 ロンドンへの同化
ジェイムズ・ジョイスとサミュエル・ベケット、 あるいは自律
文学空間の生成と構造

第6章 革命家たち

ダンテとアイルランド人
ジョイスのファミリー、 アルノ・シュミットとヘンリー・ロス
フォークナーの革命、 ベネー、 ブージェドラ、 ヤシーヌ、 バルガス・リョサ、 シャモワソ……
文学言語の発明へ

結 世界と文学のズボン




訳者あとがき
人名索引

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