クローチェ 1866-1952――全体を視る知とファシズム批判

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  • 倉科岳志 著
  • 四六上製 288頁
    ISBN-13: 9784894347236
    刊行日: 2010/1

いまだアクチュアリティを放つ、そのファシズム論、国家論、自由論!

人文学的伝統を守り抜いたイタリアの巨人。
初の本格的クローチェ論。


単なる政治的判断ではなく、西洋の人文学的伝統に裏打ちされた知のあり方そのものにおいて、ファシズムに抗し得たクローチェ。学問を細分化するだけの大学アカデミズムにも、大衆煽動的ナショナリズムに便乗するだけのジャーナリズムにも依存せず、「知」と「学問」の自律性と全体性を守り抜いたその思想は、今日の我々に何を示唆するか。


目次

序 論

第1章 デ・サンクティスとマルクスの間で 1893-1901

美学と歴史理論 / マルクス主義研究 / まとめ

第2章 観念論の復興 1902-1909

「精神哲学三部作」、 『クリティカ』 誌、 『現代哲学古典全集』 / 『美学』 初版、 第2版と 「純粋概念の科学としての論理学綱要」 / 「経済の哲学に帰せられる法の哲学」 と 『実践の哲学』 / 『美学』 第3版と 『論理学』 第2版 / まとめ

第3章 新知識人の世代間対立 1907-1915

共通の目標 ――イタリアの哲学的再覚醒 / クローチェの知的覇権 / 別離とその意味 / まとめ

第4章 第一次世界大戦 1915-1919

行為論的観念論への批判 / クローチェの政治的立場 / ジェンティーレの政治的立場 / 愛国的哲学者の仕事 / まとめ

第5章 観念論としての自由主義 1910-1925

倫理学と政治学 / 「自由」 の成立とファシズム / まとめ

第6章 「自由」 と 「頽廃」 1925-1932

「歴史4部作」 執筆の背景 / 「自由」 と 「頽廃」 の対置関係 / 「歴史4部作」 の執筆動機 / まとめ


結 論


小 伝 ベネデット・クローチェ

大学アカデミズムとの闘い / ファシズムの抑圧への抵抗 / 戦後の復興へ向けて / 主要業績


あとがき

作品リスト
略年譜
文献一覧
図版出典一覧
人名索引

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