石牟礼道子全集・不知火(全17巻・別巻1) 15 全詩歌句集 ほか エッセイ1996-1998

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  • 石牟礼道子 著
  • 「解説]水原紫苑
  • A5上製貼函入布クロス装 600頁
    ISBN-13: 9784894348479
    刊行日: 2012/3

悲しみの中で立ち続けるたおやかな詩人の姿。

「私たちは、陸も、海も、そして天さえも、?(けが)してしまったのだ。
天は病んでいる、鳥のまなことなった少女のように。その悲しみの中で立ち続ける、たおやかな詩人の姿が美しい。」
(水原紫苑)


目次

一 詩
死民たちの春
薫香
出魂
少年
月夜
燈籠
花がひらく
はにかみの国――死ににゆく朝の詩
浜の甲羅

彼岸花
茜空
よりことば知らざりき
入魂
蓮沼
魚とりパントマイム
エントロピレーヌ神殿へ
満ち潮
鬼道への径
乞食
尺取り虫
幽玄
水鏡
未明
精霊たちの浜辺
わたくしさまの しゃれこうべ
黒髪
花を奉る
火種

二 童話
緑亜紀の蝶

三 短歌
裸木(18首)

四 俳句
句集『天』(41句)
玄郷(7句)
水村紀行(93句)

五 創作ノートより
〈詩〉祭
夕刻
壺と桃
下界の夢
さびしい怨霊
紅葉
よもつひらさか
光る河
沼のほとり
芋虫の眼鏡
水無月
露草
発火
白象
臨終ごっこ
〈俳句〉47句
〈短歌〉20首

六 関連エッセイ/対談・鼎談
詩の誕生を考える
句集『天』あとがき
九重にて
私の愛誦する昭和短歌
含羞の句
『はにかみの国』あとがき
祈りと語り(町田康・伊藤比呂美との鼎談)
言葉が生まれる瞬間 (オルハン・パムクとの対談)

エッセイ/講演/鼎談 1996-1998
潮の呼ぶ声
出逢い
思わぬ客
兎の子
一隅の花
赤い実

童子丸
春の鳥
水の地獄
心の土壌に木を
神話の海へ
眼鏡橋
存在の始源へ匍匐してゆく人びと――水俣病 黙示録の世界
ビーという犬
源流
日月丸に魂たちを乗せて
一本橋
出魂儀
故郷
毒を薬という話
日月丸始末
海の向うで
命のほとりで
出逢い
ご縁をたまわる
奥日向の神楽太鼓
深く輝く魂の光

草の琴
白い彼岸花
もとの渚に潮が戻りたがる
命の花火
橋の口にて
究極の人の道
葛の葉
子どもに手仕事を
柳の川
お堂の縁の下で
たとえひとりになっても
産湯の記憶
魂が先乗りして(講演)
死なんとぞ、遠い草の光に(季村敏夫・範江との鼎談)
「水俣」に生きる(講演)
波と樹の語ること(講演)

解説「天の病む」 (水原紫苑)
あとがき (石牟礼道子)
後記

関連情報

本全集の特徴
1. 『苦海浄土』を始めとする著者の全作品を年代順に収録。従来の単行本に、未収録の新聞・雑誌等に発表された小品・エッセイ・インタヴュー・対談まで、原則的に年代順に網羅。
2. 人間国宝の染織家・志村ふくみ氏の表紙デザインによる、美麗なる豪華愛蔵本。
3. 各巻の「解説」に、その巻にもっともふさわしい方による文章を掲載。
4. 各巻の月報に、その巻の収録作品執筆時期の著者をよく知るゆかりの人々の追想ないしは著者の人柄をよく知る方々のエッセイを掲載。
5. 別巻に、著者の年譜、著者リストを付す。

『石牟礼道子全集』を推す
五木寛之(作家)/ 大岡信(詩人)/ 河合隼雄(臨床心理学者)/ 金石範(作家)/
志村ふくみ(染織家)/ 白川静(中国古代文学者)/ 瀬戸内寂聴(作家)/ 多田富雄(免疫学者)/
筑紫哲也(ジャーナリスト)/ 鶴見和子(社会学者)

本全集を読んで下さる方々に
わたしの親の出てきた里は、昔、流人の島でした。
生きてふたたび故郷へ帰れなかった罪人たちや、行きだおれの人たちを、この島の人たちは大切にしていた形跡があります。名前を名のるのもはばかって生を終えたのでしょうか、墓は塚の形のままで草にうずもれ、墓碑銘はありません。
こういう無縁塚のことを、村の人もわたしの父母も、ひどくつつしむ様子をして、『人さまの墓』と呼んでおりました。
「人さま」とは思いのこもった言い方だと思います。
「どこから来られ申さいたかわからん、人さまの墓じゃけん、心をいれて拝み申せ」とふた親は言っていました。そう言われると子ども心に、蓬の花のしずもる坂のあたりがおごそかでもあり、悲しみが漂っているようでもあり、ひょっとして自分は、「人さま」の血すじではないかと思ったりしたものです。いくつもの顔が思い浮かぶ無縁墓を拝んでいると、そう遠くない渚から、まるで永遠のように、静かな波の音が聞こえるのでした。かの波の音のような文章が書ければと願っています。
   2004年3月31日
石牟礼道子

特別愛蔵本のお知らせ
人間国宝の志村ふくみ氏作の本藍染布クロスで装った特装版を特別に各巻限定30部作作成致します。頒価各巻50,000円。ご希望の方は、小社まで直接お申し込み下さい。

全巻購入者特典
全巻をご購入いただいた読者の方には、著者自筆の「花を奉るの辞」を完結後に贈呈致します。各巻のオビに付いております請求券(第1巻から別巻までの計18枚)をまとめて小社までお送り下さい。

著者紹介

●石牟礼道子のプロフィール、関連書籍はこちらをご覧下さい。

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