死とは何か (下) 1300年から現代まで

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  • ミシェル・ヴォヴェル
  • 立川孝一・瓜生洋一[訳]
  • A5上製 592ページ
    ISBN-13: 9784865782073
    刊行日: 2019/01
  • 定価: 7,344円

ヴォヴェルの代表的大作、遂に完訳! 

西洋世界では、死とどう向き合ってきたのか? その歴史的変容の全貌。
心性の歴史家、プロヴァンスの革命史家ヴォヴェル(1933-2018)の主著であり、“死の歴史”の到達点。
宗教、哲学、文学、科学等の文献から、絵画、彫刻、建築に至る膨大な資料をもとに、中世から現代までの西欧世界(さらに新大陸に及ぶ西洋世界)を展望。
上巻は18世紀初めまで。


目次


 日本の読者へ (2014年)

序章 死の鏡に映し出された人間の歴史

第一部 一三〇〇年代の死――中世盛期における死の二類型
 第1章 中世における死――均衡と圧力
 第2章 死の古い体系
 第3章 キリスト教の一〇〇〇年
 第4章 逸脱者たち――吟遊詩人からカタリ派まで

第二部 死の勝利
 第5章 ペストの時代
 第6章 死者の叛乱と死の舞踏
 第7章 死と来世についての新しいキリスト教的言説
 第8章 死から墓場へ――身振りのインフレーション
 第9章 来世への新たな戦略

第三部 ルネサンス――転機、あるいは急展開
 第10章 一六世紀中葉における生と死の勢力
 第11章 一六世紀における死の三つの異議申し立て
 第12章 ユマニスム期における死に対する新しい感性
 第13章 選択から実践へ――カトリックとプロテスタント、一つの態度か、二つの態度か

第四部 バロック時代の盛大な葬儀(一五八〇~一七三〇年)
 第14章 バロックの戦慄
 第15章 時代の悲惨さ
 第16章 死を血祭りにあげる
 第17章 死の思索の中の生
 第18章 天国と地獄の間
 第19章 盛大な儀式
 第20章 第二の生
 第21章 否認する精神

 原 注


■下巻 目次
第五部 啓蒙の世紀――問い直される死
 第22章 死は変わったか?
 第23章 問い直される死(1)――教会の敗走
 第24章 問い直される死(2)――死のもうひとつの言説
 第25章 実践における死の変容
 第26章 死の新たな技法?
 第27章 死者の地位の変化
 第28章 理性の眠り
 第29章 フランス革命から秩序への回帰へ

第六部  安心と不安――19世紀におけるブルジョワの死
 第30章 死に対する戦いに一九世紀は勝利したか?
 第31章 教会による独占の終焉
 第32章 最終的妥協――民衆宗教のキリスト教化
 第33章 不安から安心へ
 第34章 家族の輪
 第35章 墓地から記念碑へ
 第36章 「ベル・エポック」の裏側

第七部 現代の死
 第37章 勝利と不安
 第38章 「タブー」の標識
 第39章 人間の死と神の死
 第40章 叫びと囁き
 第41章 死の再発見(一九六五―一九八〇年)

 訳者解説/文献一覧/図表一覧/原注
 人名索引/関連年表

関連情報

 死は社会の反映であるが、おそらくは曖昧な反映である。来世のイメージは、賤しい身分のものを従順にさせるための権力者によるマキアヴェッリ的な発明であったが、自由思想家に続いて啓蒙の世紀の文芸がその形を整えた来世のイメージは、たしかに貧弱な翻訳であり、今日ではカリカチュアにしか見えない。だが中世における死の舞踏のように、権力の階層秩序を象徴的に転倒させるために、死の力を借りた反=システムも存在したし、それどころか至福千年と終末という見せかけの下で、確立された秩序を暴力的に転覆することを夢見た者すらあった。
 とはいえ、死は革命家ではない。ラブレーの時代、民衆文化は後退しつつも最後の闘いを遂行していたが、それは死を笑いとばし、嘲弄することによってであったし、フランス革命が新しい倫理を確立し、その担い手となったのは、英雄的自己犠牲あるいは戦死者の死を浄化することによってであった。
(「序章」より)


【著者紹介】
●ミシェル・ヴォヴェル(Michel VOVELLE, 1933-2018)
1933 年2 月6 日リヨン生まれ。1953 年にエコール・ノルマル・シュペリウールに入学、1961 年にプロヴァンス大学文学部(エクス= アン= プロヴァンス)の助手となり、学位論文『18 世紀プロヴァンスにおけるバロック的信仰と非キリスト教化』(1973)を著して同大学教授となる。さらに『宗教と革命――共和2 年の非キリスト教化』『プロヴァンスにおける祭りの変容――1750 ~ 1820』(1976)を発表し、心性の歴史家、プロヴァンスの革命史家として注目されるようになる。本書『死とは何か』(原題『死と西欧――1300 年から現代まで』1983)は、それまで彼のフィールドであった18 世紀プロヴァンスから大きく踏み出し、中世から現代に至る西欧世界――更に新大陸にまで広がる西洋世界――を広く展望している。1983 年にはパリ大学のフランス革命史講座の教授となり、1989 年にはフランス革命200 周年の歴史部門総括責任者として世界各地を巡り、日本でも講演。その後も『図像が語る歴史――中世の怪物からスーパーウーマンまで』(1989)、『〈政治〉の発見――フランス革命の地政学』(1993)、『フランス革命下の姉妹共和国』(2000)、『マルセイユのサンキュロット』(2008)など多数の著書を出版。2018 年10月6 日エクス= アン= プロヴァンスにて没。邦訳された著書に『フランス革命の心性』(岩波書店)『フランス革命と教会』(人文書院)等。

【訳者紹介】
●立川孝一(たちかわ・こういち)
1948 年生。プロヴァンス大学博士課程修了(文学博士)。現在、筑波大学名誉教授。専攻は歴史学。著書に『フランス革命』(中公新書)『フランス革命と祭り』(筑摩書房)等、訳書にル・ゴフ『歴史と記憶』(法政大学出版局)、オズーフ『革命祭典』(岩波書店)、ヴォヴェル『フランス革命の心性』(共訳、岩波書店)等。

●瓜生洋一(うりう・よういち)
1945 年生。大東文化大学教授を務めた。専攻は政治学。著書に『銅版画フランス革命史』(共著、読売新聞社)等、訳書にゴデショ『フランス革命年代記』、ベルト『ナポレオン年代記』(いずれも共訳、日本評論社)等。2011 年没。

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