楕円の日本――日本国家の構造

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  • 山折哲雄 川勝平太 著
  • 四六上製 528頁
    ISBN-13: 9784865782776
    刊行日: 2020/8

日本には「二つの中心」がある

日本における芸術・文化・宗教の二千年史を、グローバリゼーションの今、どう捉え直すのか? 国家と国土、権力と権威、聖と俗、芸術と宗教などの「二つの中心」によって織り成される日本の知と文化はどうあるべきか、宗教学者・山折哲雄と、経済史家・川勝平太が徹底討論。

◎親鸞を軸にした山折哲雄論(600枚)を、川勝平太が渾身の書き下ろし!


目次

 はしがき(山折哲雄)

Ⅰ 楕円の日本
 1 〈対談〉日本国家の構造  山折哲雄・川勝平太
  一 富士山と国風
  二 日本という文明
 2 〈対談〉日本の「知」の課題  山折哲雄・川勝平太
  一 日本文化と近代知識人
  二 近代教育再考
  三 日本の古層の世界性

Ⅱ 十三世紀日本の軸の思想――親鸞を中心に  川勝平太
 プロローグ――パクス・ヤポニカ
 1 それぞれの親鸞
  一 山折哲雄の親鸞
  二 それぞれの親鸞
  三 顕密仏教の爛熟
 2 精神革命の日本伝播
  一 精神革命の東漸
  二 インドの浄土思想
  三 中国の浄土思想
 3 日本の浄土思想
  一 源信
  二 法然
  三 親鸞
 エピローグ――楕円の世界

あとがき(川勝平太)
人名索引

関連情報

■山折哲雄 日本は、二つの中心にもとづく楕円でできている。楕円構造というのは、日本の国柄を象徴する場合に非常にいいのではないかと、かねてから思っていたんです。片寄ったナショナリズムを相対化できる、国土の中心で……。
■川勝平太 日本は中心を変えてきました。所変われば品変わるで、場所を変え、品を変える。それはある場所が中心であり続けないということを表しています。それぞれの地域性に中心の可能性があり、いわばマンダラ的です。場を変えて、閉塞感を取っ払い、新しいものを作り、雰囲気を変え、文化を変える、そうした気風が日本の歴史風土にある。(本書より)

【著者紹介】
●山折哲雄(やまおり・てつお)
1931年生まれ。宗教学者。1954年、東北大学印度哲学科卒業。1959年、東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。元国際日本文化研究センター所長・名誉教授、国立歴史民俗博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。
著書に『ガンディーとネルー』(評論社)『道元』(清水書院)『霊と肉』(東京大学出版会)『宗教的人間』(法藏館)『日本文明とは何か』(角川書店)『山折哲雄セレクション 生きる作法1・2・3』(小学館)『こころの作法』(中公新書)『ニッポンの負けじ魂――「パクス・ヤポニカ」と「軸の時代」の思想』(朝日新聞出版)『「身軽」の哲学』(新潮選書)など多数。

●川勝平太(かわかつ・へいた)
1948年生まれ。静岡県知事。専攻・比較経済史。早稲田大学大学院で日本経済史、オックスフォード大学大学院で英国経済史を修学。D.Phil.(オックスフォード大学)。早稲田大学教授、国際日本文化研究センター教授、静岡文化芸術大学学長などを歴任し、2009年7月より現職。
著書に『日本文明と近代西洋――「鎖国」再考』(NHKブックス)『富国有徳論』『文明の海洋史観』(中公文庫)『「美の文明」をつくる』(ちくま新書)『経済史入門』(日経文庫)『海から見た歴史』『アジア太平洋経済圏史1500-2000』(編著)『「東北」共同体からの再生』(共著)『「鎖国」と資本主義』(藤原書店)、最近著に『日本の中の地球史』(編著、ウェッジ)など多数。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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