シモーヌ・ヴェイユ 「歓び」の思想

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  • 鈴木順子 著
  • 四六上製 296頁
    ISBN-13: 9784865784084
    刊行日: 2023/12

弱さ、矛盾を抱えつつ“歓び”に生きる――ありのままのヴェイユ。

数学者の兄との対話、鈴木大拙を通じた禅への関心、高校教師の仕事への情熱、音楽の歓び、語られなかった恋愛、「拒食」の思想、そして、死に際した自己消滅の歓び等、生涯の随所に煌めいた「歓び」の思想に迫る。
★シモーヌ・ヴェイユ歿80年記念


目次

はじめに

第一章 対話すること
第一節 リベラルアーツ的対話とは――数学者の兄アンドレとの書簡から
第二節 異文化間の対話とは――鈴木大拙を読むヴェイユ
〈コラム1〉ヴェイユが好きな音楽

第二章 教育すること
第一節 リベラルアーツ教育者としてのヴェイユ
第二節 自由な市民を創造するために――ラニョー、ルテリエ、アランに学んだもの
〈コラム2〉ヴェイユと恋愛

第三章 愛すること、死ぬこと
第一節 純粋な性愛の可能性
第二節 歓びに満ちた死――「私」と世界との合一
〈コラム3〉ヴェイユと利他、ケア

第四章 「拒食」の思想
第一節 「食」の肯定と「聖なる拒食」
〈コラム4〉ヴェイユが好きな食べ物と「最後の晩餐」
第二節 死への飛翔――ヴェイユ自殺説再考

あとがき
初出一覧/シモーヌ・ヴェイユ略年譜(1909-43)/注/人名索引

関連情報

彼女の人生は、苦しみのために苦しむ人生だったわけではなく、基本的には歓びに満ちた人生であった(…)。そしてヴェイユにとってはその歓びがあったからこそ、苦しみを通じてはじめて自らの弱さを自覚し、苦しみもまた同様に世界からの愛の贈与と認識するに至った(…)。そこには自分の人生や他者との交わりを、歓びゆえに真に愛するヴェイユ、自分が世界からの愛に包まれて歓びに満ちていることを信じ切る彼女がいた。(本文より)

著者紹介

●鈴木順子(すずき・じゅんこ)
1965年生。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程満期退学。学術博士。フランス・ポワティエ大学DEA取得。中部大学教授。フランス思想・哲学、フランス地域文化。
著書に『シモーヌ・ヴェイユ 「犠牲」の思想』(藤原書店、2012年。第5回河上肇賞本賞受賞作)。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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