『ル・モンド』から世界を読む 2001-2016

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  • 加藤晴久 著
  • 四六並製 392頁
    ISBN-13: 9784865780857
    刊行日: 2016/8

日本のメディアが報じない9・11後の世界とは?

世界の知識人に読まれ影響力をもつフランスの高級日刊紙『ル・モンド』を半世紀以上愛読してきた著者が、2001年から2016年までの、日本ではほとんど報道されない記事を簡潔に紹介。9・11後の世界の趨勢を一気に読み通す!


目次

 はじめに――『ル・モンド』とは何か?

2001年
エンゲルスの見たアフガニスタン 2001.11
ロシアのアフガニスタン症候群 2001.12

2002年
テロは症候、病原ではない 2002.01
カミカーズと特攻隊 2002.02
反米テロと真珠湾攻撃 2002.04

2003年
トロンプ・ルイユの政権委譲 2003.02
「ルゥラの教訓」 2003.03
プーチン訪仏とチェチェン 2003.04
『ル・モンド』に打ち込まれたミサイル 2003.05
国連人権委員会の茶番劇 2003.06
「大国」の条件? 2003.07
ベッカムの素姓 2003.09
「殴られる女」 2003.10
もうひとつの9・11 2003.11
確信犯・マハティールの反ユダヤ発言 2003.12

2004年
ヤヌス日本 2004.01
共和制の礎をいかにして守るか 2004.02
「無知な輩に相撲はわからない」 2004.03
「法=正義はバティスティの側に」 2004.04
写真の中の三人目 2004.05
フランコフィル・フランコフォンの英国王室 2004.06
システムとしての拷問 2004.07
「戦争状態は大統領に白紙小切手を与えない」 2004.08
ケリー候補は移民三世 2004.09
過去を現在に生かす 2004.10
もうひとつの四人組 2004.11
別世界アメリカ 2004.12

2005年
ロシア帝国再建の執念 2005.01
文化の多様性を守るたたかい 2005.02
「この恥は国民のアイデンティティ」 2005.03
「もっとも野蛮な刑罰」 2005.04
「自然の叡智」の曖昧性 2005.05
トルコの癌 歴史認識 2005.06
大統領になる方法 2005.07/08
「思想の自由」と「労働法」 2005.09
ブッシュの歴史認識 2005.10
NHKへのお願い 2005.11
文明の衝突? 2005.12

2006年
共和国との出会いの場 2006.01
「そのものずばり、黒」 2006.02
ビバ ラス ムヘレス! 2006.03
風刺画事件の教訓 2006.04
欧州労組の連帯 2006.05
極め付きの天下り 2006.06
斜陽症候群? 2006.07
アフリカの中国化? 2006.08
したたかな国際公務員 2006.09
「戦場のアリア」はつくりもの 2006.10
ふつうの国へ 2006.11
アフリカンからヒスパニックへ 2006.12

2007年
世代間の断層 2007.01
脱温暖化なら原発を! 2007.02
国際緊張とその政治的利用 2007.03
過去の亡霊 2007.04
文化相対主義の落とし穴 2007.05
多様性か特殊性か 2007.06
華麗なる亡命者たち 2007.07
社会の木鐸 2007.08
ハリポタを原文で 2007.09
ドイツの重み 2007.10
中国の重み 2007.11
夏のイチゴと冬のイチゴ 2007.12

2008年
イタリア人、ルーマニア人、そして…… 2008.01
EUはよい、でも高くつくなあ! 2008.02
「二〇〇八年は一九二九年ではない」(?) 2008.03
書かれたものの力 2008.04
Yasukuni 2008.05
墜ちた偶像 2008.06
フランサフリック 2008.07
六年四カ月九日 2008.08
ゴーン神話の終焉? 2008.09
「進め悠久大義の道」? 2008.10
読書人オバマ 2008.11
国歌への侮辱? 2008.12

2009年
パキスタンにおける進歩(?) 2009.01
過剰な反撃か? 2009.02
宗教と国家 2009.03
イスラムと共和制 2009.04
正義の人、ヴィクトル・ユゴー 2009.05
フランスの大学「独立法人化」 2009.06
「無恥のきわみ」 2009.07
ゲイ・アイコンズ 2009.09
「共和国の恥」 2009.10
ブラヴォー!   でもそのあとは? 2009.11
笑って済む話? 2009.12

2010年
「異質なもの」の拒否 2010.01
希望から失望へ 2010.02
「フロイト戦争」始まる 2010.03
病める国 フランス 2010.04
日本「外交」の快挙? 2010.05
言語 アイデンティティの根元 2010.06
両雄並び立つか? 2010.07
危機一髪 2010.08
EU市民よ、武器を取れ! 2010.09
頼みは中国 2010.10
アフリカの離陸 2010.11
「ブタ草」 2010.12

2011年
パンドラの箱を開けた? 2011.01
世界の五大紙誌 2011.02
メディアの豹変 2011.03
貧すれば鈍する(?) 2011.04
原子力ロビー 2011.05
ならば水力か? 2011.06
イスラエルの「義人」 2011.07
イタリアのタハリール広場 2011.08
どこにいく アメリカ 2011.09
国際政治の現実 2011.10
キューバ ベトナム 2011.11
どうなる 南極 2011.12

2012年
原発推進を突破口に! 2012.01
これは大変 2012.02
「私のビジョンは欧州政治連合」 2012.03
スーダンの石油 2012.04
マスターはマスト 2012.05
小切手外交からスポーツ外交へ 2012.06
ピエロ外交? 2012.07
ハイデルベルク・アッピール 2012.08
シェールガス革命? 2012.09
父親の影――ミット・ロムニー 2012.10
「奇妙な」反日 2012.11
不気味なお金持ち カタール 2012.12

2013年
国際養子縁組 2013.01
ユナイテッド・ステイツ・オブ・マリファナ 2013.02
ナイトメアライナー 2013.03
9・11後の世界* 2013.04
ホテル・ママ・インタナショナル 2013.04
塀の中の暗黒 2013.05
存続を問われる王制 2013.06
英語=二十一世紀のラテン語 2013.07
「歴史を消し去ることはできない」 2013.08
GPIIとは? 2013.09
原発炉心にユビュ 2013.10
誰が被災者を苦しめているのか 2013.11
スパイ国家とたたかう 2013.12

2014年
銃殺刑に処せられた兵士たち 2014.01
一〇六七 2014.02
現代のヴィクトル・ユゴー 2014.03
アフリカと同性愛 2014.04
人材の流出? 2014.05
地政学の犠牲 wagyu 2014.06
翻訳の世界も英語の天下 2014.07
五一〇〇万人の…… 2014.08
イェルサンか北里か 2014.09
「多様な」内閣 2014.10
逃げ出すお金持ち 2014.11
I♥TSE 2014.12

2015年
社会ツーリズム? 2015.01
フランスの9・11* 2015.02
上からの革命? 2015.02
六分/一万二〇〇〇分 2015.03
超ダサイお歴々 2015.04
(罰として)尻をたたくこと 2015.05
とどめの一撃 2015.06
アイルランド 憲法改正国民投票 2015.07
50×20=1,000 2015.08
ふつうの国へ? 2015.09
シンゾー・アベのあいまいな日本 2015.10
ワリ・モハムマディの警告 2015.11
VWの歴史的汚点 2015.12

2016年
緊急事態の常態化? 2016.01
サンバーナディーノ 2016.02
国連と二十一世紀の戦争 2016.03

 あとがき
 関連年表(2001-2016)

関連情報

『ル・モンド』の記者はひとりひとりが独立した、いわばフリーランスのジャーナリストである。ひとりひとりがそれぞれの能力を売りにして会社と契約して働いている。社長から末端の記者までがサラリーマンの日本の新聞とはわけが違う。イギリスのThe Guardianと並んでjournal de référenceとされているのはそのためである。journal de référenceというのは、ことあるごとに参照され基準とされる新聞という意味で、日本にはこれに相当する新聞は存在しない。
(「はじめに」より)

著者紹介

●加藤晴久(かとう・はるひさ)
1935年生まれ。1958年東大仏文科卒。1960年同大学院修士課程修了。1961-1964年、フランス国立高等師範学校に留学。1969年東大教養学部助教授(フランス語)。1990年教授。1996年定年退官し恵泉女学園大学教授。2004年に退職。日本フランス語教育学会会長(1991-1997)。国際フランス語教員連合副会長(1992-1996)。東京大学、恵泉女学園大学名誉教授。
訳書に、ファノン『黒い皮膚・白い仮面』(共訳、みすず書房)、ブルデュー『市場独裁主義批判』『パスカル的省察』『科学の科学』(藤原書店)ほか多数。著書に『憂い顔の『星の王子さま』』(書肆心水)、『ブルデュー 闘う知識人』(講談社選書メチエ)。
フランス共和国芸術文芸勲章 Arts et lettres(シュバリエ)、研究教育功労勲章 Palmes académiques(オフィシエ)受章。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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