新渡戸稲造 1862-1933〈新版〉――我、太平洋の橋とならん

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  • 草原克豪著
  • 四六上製 544頁 口絵8頁
    ISBN-13: 9784865783018
    刊行日: 2021/2

“真の国際人”初の全体像。待望の新版!

37歳の時、『武士道』で国際的に名を馳せ、その後も一高校長として南原繁、矢内原忠雄、河合栄治郎ら多くの俊英を輩出するなど教育の分野でも偉大な事績を残す。国際連盟事務次長としてはユネスコにつながる仕事、帰国後は世界平和の実現に心血を注いだ。
戦前を代表する第一級の教養人の全体像を初めて描いた画期的評伝。

目次

 新版への序
 まえがき

第一部 刀を捨てたサムライ
 第1章 盛岡藩士のDNA
 第2章 偉い人になっておくれ

第二部 開拓者精神
 第3章 札幌農学校への転校
 第4章 アメリカ留学への賭け

第三部 辺境からの挑戦
 第5章 北海道に理想郷を築く
 第6章 カリフォルニアで誕生した『武士道』
 第7章 台湾の産業振興

第四部 人格主義の教育者
 第8章 エリート教育への新風
 第9章 弱き者への慈愛と同情

第五部 文明の伝播としての植民思想家
 第10章 原住民の利益を重視すべし
 第11章 個人として強かれ

第六部 国際理解と平和の伝道者
 第12章 日米の相互理解
 第13章 ジュネーブの良心

第七部 インターナショナル・ナショナリスト
 第14章 憂国のジャーナリスト
 第15章 祖国への忠誠

第八部 残 照
 第16章 甦る新渡戸精神

 参考文献/新渡戸稲造関連年譜(1862-1945)
 新渡戸家系図/主要人名注/主要人名索引


「新版への序」より

■新渡戸稲造は、国際情勢を的確に把握しながら、国内では独善的な強硬論を抑え、海外に向かっては日本の主張を敢然と発信した。その結果、考えを異にする人からは批判された。しかし大局観をもった良識ある人たちは理解してくれた。その根本には、誰にも誠意をもって接し、社会のために尽くす彼の高潔な人格があった。だからこそ、日本を代表する国際人として海外からも高く評価されたのである。

■新版の刊行に際しては、全般にわたって記述の正確を期したほか、歴史的背景についての説明を補った。特に、日米親善や国際関係の改善にともに取り組んだ渋沢栄一との関係について補足的な説明を加えた。

■新渡戸は日米関係が悪化するなかで日米交換教授として一年間アメリカ各地で講演し、アメリカにおける日本理解および日本研究の進展にも大きく貢献し、それを機に、渋沢との親交を深めることになった。そして二人は日米親善はもちろんのこと、広く国際平和のために互いに協力し合う仲となったのである。


【著者紹介】
●草原克豪(くさはら・かつひで)
1941年北海道生まれ。東京大学教養学部卒。1967年文部省に入省後、コーネル大学経営行政大学院留学(MBA)、ユネスコ本部勤務を経て、大臣官房審議官(高等教育局担当)、生涯学習局長等を歴任。退官後は拓殖大学北海道短期大学学長・兼拓殖大学副学長を務め、現在は拓殖大学名誉教授。そのほかに日本ユネスコ国内委員会委員、日米教育委員会委員、(公財)二十一世紀文化学術財団理事長、(一財)英語教育協議会理事長、(公社)日本空手協会会長なども歴任。主な著書に『近代日本の世界体験』(小学館スクウェア)、『日本の大学制度』(弘文堂)、『大学の危機』(弘文堂)、『新渡戸稲造はなぜ「武士道」を書いたのか』(PHP新書)、『武道文化としての空手道』(芙蓉書房出版)。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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