- 毎日新聞取材班・大場弘行 著
- 四六並製 328頁・カラー口絵4頁
ISBN-13: 9784865784732
刊行日: 2025/9
「同盟の代償」を直視せよ!
新宿、渋谷、六本木、東京タワー、東京スカイツリー……都心の繁華街上空を、最低安全高度を下回る低空で、わが物顔に飛び交う米軍ヘリ。その飛行経路も安全管理の実態も、日本国民には決して明かされない。戦後80年の今も「占領期」を引きずった日米地位協定を楯に首都の真上で展開される、米軍機の活動の知られざる実態を徹底調査し、「日米同盟」の実像とその未来を問う。
目次
プロローグ
第1章 黒鷹(ブラックホーク)
六本木にある謎の米軍基地/公文書隠蔽取材で行き着いた本丸/「米軍に睨まれたら……」声上げぬ住民/東京都との約束を平然と破った米軍/新宿の高層ビル群をすり抜けた黒い影/報道を逡巡させる日米地位協定の壁/至近距離で撮れるうってつけの場所/2つのビルから挟み撃ちで狙う/「まるで『はとバス』でたどる定番ルート」
第2章 海鷹(シーホーク)
日本は舐められているのか/六本木でタッチ・アンド・ゴー/2機編隊でスカイツリー周回/超低空で隅田川遡上/報道ヘリVSブラックホーク/「訓練」か「遊覧」か――専門家の見方は/米軍は取材班の指摘を「憶測」と一蹴
第3章 報道VS国家
調査報道/報道即炎上/国会に波及/相次いでいた苦情/米国ではやらない/「シロでした」米軍の言い分を鵜呑みにした外務省/米国民への手紙
第4章 国益VS主権
強力な助っ人/夜の都心を飛ぶ「忍者」/米軍と表参道/大統領来日に合わせて撮影隊を編成/大統領ヘリは新宿を周回した/副大統領一行のヘリはスカイツリーへ/ヘリポートに寝転んで「記念撮影」
第5章 米軍基地と日本人
都心の変貌と港区長の憂い/高層ビル建設ラッシュ/羽田新ルートの影響/私服に着替えた米兵はどこへ……
第6章 赤プレ・占領の歴史
そこは東京制圧の拠点だった/幻になった六本木のNHK/「至急移転させる」閣僚答弁の結末は/石原知事と後藤田官房長官の遺言/「眠らない街のすばらしい財産」/撤去要請に異を唱える保守系議員団の誕生/参戦したトラック運転手とユーチューバー
第7章 首都圏全体が米軍の訓練場
空撮大作戦/初飛行で巨大な米軍機に出くわす/未知の航路/なぜ米軍は自由に訓練飛行ができるのか/オスプレイ墜落
第8章 従属か自立か
抑止力神話/横田空域の謎/空域の貸し借り/パトリオットエクスプレス
第9章 日米合同委員会
秘密のカラクリ/非公開密約/米国代表の陳述/核心/不都合な事実/率直な意見交換/占領の残滓
エピローグ
横田変貌/我らの空
あとがき
本書関連年表(1889-2025)/参考文献一覧
第1章 黒鷹(ブラックホーク)
六本木にある謎の米軍基地/公文書隠蔽取材で行き着いた本丸/「米軍に睨まれたら……」声上げぬ住民/東京都との約束を平然と破った米軍/新宿の高層ビル群をすり抜けた黒い影/報道を逡巡させる日米地位協定の壁/至近距離で撮れるうってつけの場所/2つのビルから挟み撃ちで狙う/「まるで『はとバス』でたどる定番ルート」
第2章 海鷹(シーホーク)
日本は舐められているのか/六本木でタッチ・アンド・ゴー/2機編隊でスカイツリー周回/超低空で隅田川遡上/報道ヘリVSブラックホーク/「訓練」か「遊覧」か――専門家の見方は/米軍は取材班の指摘を「憶測」と一蹴
第3章 報道VS国家
調査報道/報道即炎上/国会に波及/相次いでいた苦情/米国ではやらない/「シロでした」米軍の言い分を鵜呑みにした外務省/米国民への手紙
第4章 国益VS主権
強力な助っ人/夜の都心を飛ぶ「忍者」/米軍と表参道/大統領来日に合わせて撮影隊を編成/大統領ヘリは新宿を周回した/副大統領一行のヘリはスカイツリーへ/ヘリポートに寝転んで「記念撮影」
第5章 米軍基地と日本人
都心の変貌と港区長の憂い/高層ビル建設ラッシュ/羽田新ルートの影響/私服に着替えた米兵はどこへ……
第6章 赤プレ・占領の歴史
そこは東京制圧の拠点だった/幻になった六本木のNHK/「至急移転させる」閣僚答弁の結末は/石原知事と後藤田官房長官の遺言/「眠らない街のすばらしい財産」/撤去要請に異を唱える保守系議員団の誕生/参戦したトラック運転手とユーチューバー
第7章 首都圏全体が米軍の訓練場
空撮大作戦/初飛行で巨大な米軍機に出くわす/未知の航路/なぜ米軍は自由に訓練飛行ができるのか/オスプレイ墜落
第8章 従属か自立か
抑止力神話/横田空域の謎/空域の貸し借り/パトリオットエクスプレス
第9章 日米合同委員会
秘密のカラクリ/非公開密約/米国代表の陳述/核心/不都合な事実/率直な意見交換/占領の残滓
エピローグ
横田変貌/我らの空
あとがき
本書関連年表(1889-2025)/参考文献一覧
関連情報
■「日本は米国に従属し、いまだ主権がない」――正直なところ、わたしは在日米軍の取材を始めるまで、こうしたフレーズを聞いても半信半疑だった。日米交渉の内実が明らかになることはほとんどなく、実際のところはわからない。基地のある街で暮らしたこともないため、騒音被害や米兵犯罪の恐怖などを肌感覚で知らない。
■そんなわたしの認識が変わり始めたきっかけは、2020年の夏に、東京のど真ん中で米軍ヘリの異常な飛行を目撃したことだった。米陸軍ヘリ「ブラックホーク」が東京・新宿の高層ビル群を低空で通過したのだ。それはまるで映画のワンシーンのようで、記者歴約20年のわたしも息をのんだ。調べ始めると、東京スカイツリーを軸に周回を繰り返すといった米軍ヘリの異常な飛行を次々と目の当たりにする。首都圏上空に、巨大な米軍機の訓練用とみられる飛行ルートが張り巡らされていることもわかった。
■日本政府は「日米同盟は日本の外交、安全保障の基軸」とお題目のように繰り返すのに、同盟の中核を担う在日米軍のこうした活動実態は、日本の国民にほとんど知らされていない。 (プロローグより)
■そんなわたしの認識が変わり始めたきっかけは、2020年の夏に、東京のど真ん中で米軍ヘリの異常な飛行を目撃したことだった。米陸軍ヘリ「ブラックホーク」が東京・新宿の高層ビル群を低空で通過したのだ。それはまるで映画のワンシーンのようで、記者歴約20年のわたしも息をのんだ。調べ始めると、東京スカイツリーを軸に周回を繰り返すといった米軍ヘリの異常な飛行を次々と目の当たりにする。首都圏上空に、巨大な米軍機の訓練用とみられる飛行ルートが張り巡らされていることもわかった。
■日本政府は「日米同盟は日本の外交、安全保障の基軸」とお題目のように繰り返すのに、同盟の中核を担う在日米軍のこうした活動実態は、日本の国民にほとんど知らされていない。 (プロローグより)
著者紹介
●大場弘行(おおば・ひろゆき)
1975年生まれ。社会部東京グループ記者。2001年入社。阪神支局、大阪社会部、東京社会部、『サンデー毎日』編集部、特別報道部などを経て現職。公文書隠蔽の実態に迫るキャンペーン報道「公文書クライシス」取材班代表として第19回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、第2回調査報道大賞「優秀賞」受賞。日米地位協定をテーマとしたキャンペーン報道「特権を問う」取材班員として第26回新聞労連ジャーナリズム大賞。著書に『公文書危機――闇に葬られた記録』(毎日新聞出版)、『特権を問う――ドキュメント・日米地位協定』(同、共著)。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
1975年生まれ。社会部東京グループ記者。2001年入社。阪神支局、大阪社会部、東京社会部、『サンデー毎日』編集部、特別報道部などを経て現職。公文書隠蔽の実態に迫るキャンペーン報道「公文書クライシス」取材班代表として第19回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、第2回調査報道大賞「優秀賞」受賞。日米地位協定をテーマとしたキャンペーン報道「特権を問う」取材班員として第26回新聞労連ジャーナリズム大賞。著書に『公文書危機――闇に葬られた記録』(毎日新聞出版)、『特権を問う――ドキュメント・日米地位協定』(同、共著)。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです




