言語都市・上海 1840-1945

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  • 和田博文 大橋毅彦 真銅正宏 竹松良明 和田桂子
  • A5上製 256ページ
    ISBN-13: 9784894341456
    刊行日: 1999/9

日本近代文学は〈上海〉に何を見たか

横光利一、金子光晴ら多くの近代日本人作家の創造の源泉となった〈上海〉を、文学作品から当時の旅行ガイドに至る厖大なテキストに跡付け、その多層的魅力を活き活きと再現する、時を超えた〈モダン都市案内〉! 図版多数



目次

プロローグ 国際都市から言語都市へ


I 日本の言説空間における 「上海」 イメージの変容

1 アヘン戦争以後 (1840年~1903年)
2 日露戦争以後 (1904年~1924年)
3 五・三〇事件以後 (1925年~1931年)
4 上海事変以後 (1932年~1940年)
5 太平洋戦争中 (1941年~1945年)


II テクストの言語都市

村松梢風 「他者」 と出会うため旅
井東 憲 〈朦朧都市〉 上海と 〈情報都市〉 上海のあわい
横光利一 交差する作家とジャーナリストの視線
金子光晴 どぶ泥のにおいの発見
吉行エイスケ エロティッシュ・クンストの行方
榊山 潤 従軍に見る作家の主体性
草野心平 「大東亜」 の夢
阿部知二 1944年冬の上海
武田泰淳 「架橋」 と 「深淵」
堀田善衞 トラウマとしての上海体験


III 日本人の上海体験

上海に住んだ日本人
池田桃川 『上海百話』 / 上海居留民団編 『上海事変誌』
柏木節 『上海みやげ話』 / 内山完造 『上海漫語』
松崎啓次 『上海人文記』 / 若江得行 『上海生活』

旅行者へのガイド
島津四十起編 『上海案内』 / 杉江房造編 『新上海』
米沢秀夫・浜田峰太郎編 『大上海要覧・案内』

小説 / 詩 / エッセイ
芥川龍之介 『支那遊記』 / 前田河広一郎 『支那から手を引け』
直木三十五 『日本の戦慄』 / 福永恭助 『上海陸戦隊』
丹羽文雄 『一夜の姑娘』 / 池田克己 『上海雑草原』

国際都市への視線
小田嶽夫 『支那人・文化・風景』 / 上原蕃 『上海共同租界誌』
殿木圭一 『上海』

翻訳の魔都イメージ
アンドレ・マルロオ 『上海の嵐』 / ヴィッキー・バウム 『上海ホテル』
アーネスト・オー・ハウザー 『大幇の都 上海』

アンダーグラウンド
古川一郎 『上海どん底風景』 / 酒井潔 『巴里上海歓楽郷案内』
井上紅梅 『上海の貧民相』

戦時下の上海
木村毅 『上海通信』 / 吉屋信子 『戦渦の北支上海を行く』
林房雄 『戦争の横顔』 / 杉山平助 『揚子江艦隊従軍記』
石浜知行・豊島与志雄・加藤武雄・谷川徹三・室伏高信・三木清 『上海』
西川光 『12月8日の上海』


IV 上海事典



附 上海関係・出版物年表 (1840年~1945年)


あとがき
人名索引

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