風景と人間

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  • A・コルバン
  • 小倉孝誠 訳
  • 四六変上製 200ページ
    ISBN-13: 9784894342897
    刊行日: 2002/6

「感性の歴史家」の最新成果!

人間にとって風景とは何か

感性の歴史家が、歴史の中で変容する「風景」を発見する初の風景の歴史学。詩や絵画などの美的判断、気象・風土・地理・季節の解釈、自然保護という価値観、移動速度や旅行の流行様式の影響などあらゆる観点から「風景のなかの人間」を検証。




目次

日本の読者へ

第1章 いかにして空間は風景になるか

風景とは何か  風景とは諸解釈の錯綜である  時代の支配的な評価システムを見いだす  五感と全身体による空間評価  視覚の変貌  映画的なものの影響  極東における風景の捉え方  移動と風景  体感と結びつく風景  「音の風景」 の歴史  音に対する不寛容  「風景」 と 「環境」 の違い  騒々しい民衆  静寂の価値  においの風景  記憶と風景  個人的風景  触覚と風景  奥行きと深部  社会の風景意識と個人の風景意識


第2章 さまざまな影響にさらされる風景

信仰と風景  詩と絵画  砂漠の表象  冒険  科学的確信と風景 ――沼について  大気循環論  地質学の視点  地図作成法の影響  治療という目的  医学が理想の風景を定義づける  土地整備の論理  政治的まなざしと風景  18世紀末から19世紀初頭の転換  美術史家と哲学者の 「崇高」 をめぐる思索  ピクチャレスクという概念  活力源と見なされた海  都市風景の再定義  エロス化と醜さ  写真の役割  想像力によって読み解かれる風景


第3章 空間をめぐる行動様式

古典主義的な旅  感情旅行、 ピクチャレスクな旅、 ロマン主義的な旅  グランド・ツアー、 巡礼、 散歩  ハイキング  水路の旅  鉄道、 自動車、 自転車  男女による空間認識の違い  気球と飛行機  クルージング  ガイドブックと評価システム


第4章 風景と大気現象

四季の評価の歴史性  内面と気象のあいだの一致  夜の変貌  霧の表象  戦争と気象  パリ天文台の古文書資料


第5章 人間と風景の保存

風景の中の人間  イメージの創造  景観保存のための政治介入  自然景観保護の法律  地方主義とナショナリズム  自然保護政策の諸段階  風景とアイデンティティーの構築  モンブリゾンのシンポジウム  「自然らしさ」 への欲求  評価システムの多様性  風景の保護はある風景を選択することである  記憶の場をめぐる政治の問題  評価様式の未来予測困難


原注
訳者あとがき

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