〔学芸総合誌・季刊〕環――歴史・環境・文明 vol.12 [特集]近代化の中の「ジェンダー」

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  • 菊大並製 512ページ
    ISBN-13: 9784894343177
    刊行日: 2003/01

新しい時代に向けてトータルな知の総合を企図する学芸総合誌

近代化の中で女であり男であるという「性」はいかに変容したか。単一の性に向かう人類生存の危機をあらゆる側面から徹底検証する。





目次

「ジェンダー」とは何か 

I・イリイチ=序・構成(絶筆)

「ゲヌス」と新しい身体史からみた民俗学の対象
〈鼎談〉
追い詰められてきた「性」
佐野眞一+ 三砂ちづる+山田真

〈インタビュー〉
サブシステンス・パースペクティブの可能性  【環境・女性・反グローバリズム】
M・ミース 〔聞き手=古田睦美〕

意識下のジェンダー 【イリイチから日本の原風景へ、そして未来へ】 精神的出産なのか 【女とコンピュータ労働】〔加藤耀子訳〕 
■近代化とジェンダー

都市とジェンダー 
M・ペロー〔持田明子訳〕
子供の身体と性欲 【セクシュアリティの主体化と身体化】
川村邦光
近代日本の家政の思想 
柏木博
〈ジェンダー論〉中級問題 1 
■芸能・宗教とジェンダー

性の臨界を生きる 【中世日本の宗教と芸能の境界領域から】 
阿部泰郎
稚児と芸能と天皇 
松岡心平
クグツの芸能と性のコスモロジー  
鈴鹿千代乃
富士山における女人禁制とその終焉  
宮崎ふみ子

■生命・身体・エコロジーとジェンダー

生命科学とジェンダー  
高橋さきの
病のなかの性差を究める  
天野恵子
環境ホルモンとジェンダー  
松崎早苗
ゲイ・レズビアン運動に関するいくつかの問題  
P・ブルデュー
エコロジカル・フェミニズムとは何か  
青木やよひ

〈コラム〉河野信子「第三の性から見たジェンダー」/中村修「男も不幸にする科学」



《緊急特集》
追悼  イバン・イリイチ

世界各紙の追悼記事
『ル・モンド』『ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』(仏)『ガーディアン』『インディペンデント』(英)『ニューヨーク・タイムズ』(米)『ラ・スタンパ』(伊)『フランクフルター・ルントシャウ』(独)

のがれえぬ死──医療化からシステム化への流れのなかで(本邦初訳)  
I・イリイチ〔桜井直文訳〕
日本のみなさまへ──二ヶ月の滞在を終えて  
I・イリイチ〔桑田禮彰訳〕
〈対談〉希望を語る──小さな世界からのメッセージ  
I・イリイチ+石牟礼道子
「イバン・イリイチとの思い出」
青木やよひ 安里英子 宇井純 岡部佳世 勝俣誠 楠原彰 栗原彬 河野信子 坂本義和 桜井直文  里深文彦 竹内敏晴  田中克彦 中村尚司 中山茂 三砂ちづる 武者小路公秀 山田國廣 山田真 ダグラス・ラミス 渡辺京二(五十音順)



《特報》詩人 竹内浩三、新発見の遺稿全文掲載!

竹内浩三
〔解説=小林察〕



〈小特集〉
ピエール・ブルデュー

芸術社会学者としてのピエール・ブルデュー  
稲賀繁美
ピエール・ブルデューへのオマージュ  
P・シャンパーニュ
日本社会の不平等の照射  【ブルデューのもたらしたもの】 
ブルデュー社会学と国際的象徴支配 【現代ギリシアにおける高等教育の構造】 
N・パナヨトプロス
ピエール・ブルデューの社会学的遺産 
山下雅之



《特別講演・寄稿》
EUの将来と日本の役割 【国際紛争に直面して】 



フィリップ・アリエスの学生だった頃 ◆新連載
 唐木順三という存在 1

  筑摩書房というドラマ
粕谷一希
◆短期新連載
 地球温暖化問題の現在 1

  温暖化に順応するしかないのか
   【ヨハネスブルクとニューデリーの「持続可能な開発」の変質】
さがら邦夫
◇連載
  鶴見和子―多田富雄 往復書簡

   鶴見和子 → 多田富雄

  第3回 『異なるものが異なるままに』

往復書簡 吉増剛造―高銀

  高銀 → 吉増剛造 

  第2回 『詩人が背負うもの』



◇リレー連載 ゾラとわたし 2

  ゾラ、紅葉、花袋 【日本近代小説への道】  
柏木隆雄

◇連載 東洋について 7(最終回)

  近代中国と日本と孔子教 【孔教国教化問題と中国認識】  
子安宣邦

◇連載 ブローデルの「精神的息子」たち 12

  ロジェ・シャルチエ 【歴史のプラティックと認識論的省察】
  
聞き手・解説 I・フランドロワ(尾河直哉=訳)

◇連載 徳富蘇峰宛書簡 12

  森 次太郎 2 【人の環の面白さ──安倍能成、夏目漱石、正岡子規】
  高野静子




鶴見和子の歌  「家門と花紋」
 
石牟礼道子の句  「水村紀行」
へのオマージュ、出征を前にした叫び宮島喬

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