税とは何か 別冊『環』7

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  • 菊大並製 232頁
    ISBN-13: 9784894343634
    刊行日: 2003/11

税の革命が国のかたちを変える

限界に達している日本の税制の歪みを俎上に上げ、税に対する国民の主体性の回復と、ありうべき社会のための税のあり方を提言!


目次

●現代日本がかかえる“税”の歪みとは何か?
〈インタビュー〉
 税はどうあるべきか 【国民主権を獲得するために】

神野直彦
聞き手=編集部

 日本の税はほんとうに「不当に高く」て「不公平」なのか?
 「公」の喪われた現代日本における税の民主化に向けて、税の「目的」と「負担」を明瞭化する、税制の根本改革を提言!



■税の現状と提言

・限界に達した戦後税制の大改革が、地方の復活をもたらす!
 戦後地方税制の問題とは何か  【シャウプ税制の限界と地方の未来】
原田 泰

・累積債務の増大は、日本を財政破綻に追い込むのか?
 日本国家の財政破綻はありうるか
田中秀臣

・納税者意識を放棄させるサラリーマン税制の成立を歴史的に検証!
 検証・サラリーマン税制 【歴史的視点から】
中村宗悦

・「社会保険税」である保険料の無責任な運用と、バランスシートの悲惨な実態に迫る!
 公的年金に未来はあるか
高橋洋一

・産業政策の成功という「神話」を打破し、可能な産業政策の途を探る!
 税制による産業育成は可能か
飯田泰之

・税制の改革として、また景気対策として、消費税の果たしうる役割とは何か?
 消費税をいかに見直すべきか
飯塚尚己

・天下りの温床である公益法人の「非課税」所得の実態にメス!
 非課税の闇=「公益法人」の実態 【原則課税による透明性を求めて】
生島佳代子

・税負担の増大は、アングラ・マネーのさらなる増大を招く!
 日本の地下経済と税
門倉貴史

・「社会保障政策」と「環境政策」の統合に基づく、新しい税制へ!
 「定常型社会」と税制の未来
広井良典




■税とは何か――歴史的視点から

・中央集権的国家財政の誕生と並行する「私富」発生のダイナミズム!
 律令国家の租税と民富の形成 【稲穀ストックと出挙をめぐって】
太田愛之

・「富」=「徳」であった日本中世に存在した、「累進課税」の原点!
 日本中世の富裕者の責務
清水克行

・幕末の経済危機に有効需要の創出を最優先した小楠の税思想とは?
 横井小楠の税思想
 山﨑益吉

・明治新政府の「近代的」税制は、いかに構想されたか?
 近代国家日本の税制思想と財政システム
安達誠司

・デフレ不況脱却のため、景気回復までは増税を徹底回避せよ!
 経済危機を乗り切る【高橋財政の税制運営】
若田部昌澄

〈コラム〉
 二つの徳川時代と税  大石慎三郎 



●あの「トービン税」を初めて具体的に紹介した論文を初邦訳!
 国際通貨改革のための提案
ジェームズ・トービン
(訳・解題=岡野裕介)

 変動相場制における「ホットマネー」の害を、どのように回避できるか?九〇年代末の通貨危機で注目されたトービン税」の原点!



■税の国際比較――税制と税思想

・経済社会の変容を前にした「税」の新しい形態とは?
 課税の正統性とは何か
      【課税・財政制度を介した社会的レギュラシオンの可能性】
中原隆幸

・ドイツの近代国家成立に向けてヘーゲルは税をいかに構想したか?
 ヘーゲルの税の哲学
高柳良治

・西洋化のなかで根本的な矛盾を生む、中国独特の所有観とは?
 アジア的税思想とは何か 【中国の事例から】
本野英一

・国家に委託しない公共財の運営のありようをイスラームに学ぶ
 イスラーム伝統経済と税
黒田美代子

〈コラム〉
韓国の税  川瀬光義/インドの税  山本盤男/アメリカの税 【地方財産税にみる納税者の租税意識】  前田高志/アルゼンチンの税 【税制と政治文化】  松下 洋/税についてのアリストテレスの思想  岩田靖夫



〔附録〕近代日本税制関連資料
近代日本税制略年表/国税・地方税の税目/国税・地方税の内訳(平成年度予算)/公債残高の推移/主要税目の税収推移/一般会計歳出歳入・公債発行額の推移/付加価値税率(標準税率)の国際比較/税の都道府県別所在状況(平成13年度)

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