黒いアテナ――古典文明のアフロ・アジア的ルーツ 2 考古学と文書にみる証拠 上(全2分冊)

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  • マーティン・バナール
  • 金井和子 訳
  • A5上製 560ページ
    ISBN-13: 9784894343962
    刊行日: 2004/6

ギリシア文明の起源に新説

「元来が本質的に「黒いアテナ」だったのを「白いアテナ」に変えたのは1785年に始まるドイツを中心とした「ヨーロッパ、西洋」の歴史の「偽造」だと、これもまた強力、鮮烈に主張した。」(小田実氏)。「途方もない大作」(『ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー』)。「真剣に受けとめなければならない問題を提起」(『タイムズ文芸付録』)。



目次

日本の読者へ
まえがきと謝辞
転写と発音
年 表
『黒いアテナ』 のすすめ 小田 実


 序

〈アーリア・モデル〉 ではなく 〈改訂版古代モデル〉 を選ぶ本質的な理由
若干の理論的考察
各章の議論の要約
第1章の要約 第2章の要約 第3章の要約 第4章の要約 第5章の要約 第6章の要約
第7章の要約 第8章の要約 第9章の要約 第10章の要約 第11章の要約 第12章の要約


第1章 宮殿時代以前のクレタ島  ―― 紀元前7000年 ― 2100年

「伝播論」 と 「孤立論」 の論争
紀元前21世紀のクレタ島
新石器時代 (紀元前7000年 ― 3300年)
初期青銅器時代 (紀元前3300年頃 ― 2000年頃)
初期青銅器時代のクレタ島の宗教
結 論


第2章 ボイオティア地方とペロポンネソス半島におけるエジプトの影響 紀元前第三千年紀 I ―― 祭儀・神話・伝説にみる証拠

セメレとアルクメネ
女神アテナとボイオティア地方のアテナイ
   ―― アテナ・イトニア祭儀とアテナ・アラルコメナ祭儀
オギュゴス、オグおよびゴグ  アラルコメネ
ネイト、 水をつかさどる神
ネイトとセトとの戦い、 アテナとポセイドンとの戦い
ポセイドン / セト
デルポスとアヌビス  メライナ / ネフティス  アリオンとペガソス
リビアとの関連と馬  ノバタイ族  セトとポセイドン、 Nbtyとネプトゥヌス
ポセイドン、 ティルプサおよびリビア
アルカディア地方のテルプサ
ネイト / アテナとネフティス / エリニュス
アヌキス / オンカ  ネイト / アテナとアヌキス / オンカ
アテナ・オンカとアテナ・アラルコメナ
アテナ・アラルコメナとアルクメネ
ヘラクレス
ヘラクレスの原型 ―― シュメール起源とセム起源  ヘラクレスの原型 ―― エジプト起源
ヘラクレス、 ヘリシェフおよびレシェフ  ヘラクレス、 コンスおよびシュー
ヘラクレスとエジプト中王国のファラオたち  水利技術者としてのヘラクレス
ヘラクレス ―― ボイオティア地方における中王国時代のファラオとして
結 論


第3章 ボイオティア地方とペロポンネソス半島におけるエジプトの影響 紀元前第三千年紀 II ―― 考古学にみる証拠

スパルタの考古学 ―― アルクメネの墳墓
アムピオンとゼストの墳墓
コパイス湖の排水
穀物倉庫
アルゴリス地方の灌漑と植民
アルカディア地方の排水と灌漑
ボイオティア地方とアルカディア地方の地名にみる並行関係
初期ヘラドス文化期ギリシアの社会と政治の構造
エーゲ海地域に見られるその他のエジプト古王国の考古学的痕跡
初期青銅器時代 「高度」 文明の終わり
結 論


第4章 クレタ島の旧宮殿時代とエジプト中王国  ―― 紀元前2100年 ― 1730年

初期ミノア文化第III期 ―― 前宮殿時代
鉛同位体分析と螺旋文様
クレタ島の宮殿
クレタ島の文字
初期宮殿時代の祭儀シンボル
牡牛崇拝のアナトリア紀源説
雷と性 ―― ミン、 パンおよびブワザ
ミンとミノス
クレタ島にエジプトの影響はなかったという説
モンチュとラマダンテュス
クレタ島で生き残った牡牛祭儀
結 論


第5章 セソストリス I ―― ギリシアの記述にみる彼の征服 考古学と文書にみる証拠 ――

ミト・ラヒーナ碑文の発見
碑文の重要性 ―― エジプト中王国時代のアジアにエジプト帝国が存在した証拠
センウスレトとセソストリス
マネトのセソストリス  ヘロドトスのセソストリス  ディオドロスのセソストリス
セソストリス伝説の真実と虚構
エジプト中央国の軍事能力
背 景
紀元前4千年紀、 第3千年紀のエジプトの年表  エジプト古王国の年表  エブラの年表
古王国以前のエジプトの年表  中王国の年代決定  メソポタミアの年表
考古学にみる軍事行動の証拠
古代アナトリア ―― 簡単な歴史
アナトリアの破壊 ―― キュルテぺ第II層とカールム・カネシュ
セソストリスは破壊者だったのか
トゥードの財宝
トラキアとスキタイにセソストリスは行ったか
コルキスにセソストリスは行ったか
ミト・ラヒーナ碑文にみるセソストリスの 「征服」 の証拠
結 論


第6章 セソストリス II  ―― 祭儀・神話・伝説にみる証拠

エジプトの伝承
セソストリスとオシリス / ディオニュソス
レヴァントとアナトリアの伝承
トラキアとスキタイ
コルキス ―― エジプトの植民地か
イアソンと金毛羊皮 ―― コルキスに黒人住民がいた証拠  形而上的地理
カシュとコルキス ―― エジプト語からの派生語か  コルキスとエラムの黒人
議論の要約 ―― エジプトの植民地だったコルキス
メソポタミアとイラン
メムノンと彼のアナトリア征服についてのギリシアの伝説
メムノンの両親  メムノンとオシリス  秤にかけられる半神
エジプト語の魂とギリシア語の魂  メムノンと北西アナトリアの結びつき
エジプト人のメムノン
エジプトのトロイア征服説 ―― 紀元前1900年頃
セソストリス / センウスレトとアメンエムハトによる征服 ―― 証拠の要約

地図と図表

用語解説

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