欲望する機械――ゾラの「ルーゴン=マッカール叢書」

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  • 寺田光德
  • 四六上製 424ページ
    ISBN-13: 9784894349056
    刊行日: 2013/03

“欲望史観”で読み解く、文豪ゾラへの導きの書!!

フランス第二帝政期、驀進する資本主義のもと自らの強い“欲望”に突き動かされる一族の物語を解読。フロイトに先立ち、より深く、人間存在の根底の“欲望”と歴史、社会の成立を描いてみせた文豪ゾラ像を抉る。



目次

第一部 土地・金銭
 1 フランソワーズとロマネスクな恋愛
 2 ビュトーと土地登記
 3 土地に対するフェティシズム
 第一部補論 金銭欲・投機熱

第二部 
 1 インセスト
 2 欲望の資本主義化
 3 欲望の地理学
 第二部補論 欲望の詩『ナナ』

第三部 機 械
 1 鉄 道
 2 獣 人
 3 獣人の存在論的症例研究
 4 欲望する機械
 第三部補論 欲望するデパート

おわりに

関連情報

■ゾラの「ルーゴン=マッカール叢書」は20巻の小説群で構成されている。わたしたちはそのなかのどの巻を手にとっても、そこに登場するルーゴン=マッカール家の人々の良くも悪しくもエネルギーに満ちあふれた生き方に、言い換えれば各々が欲望をむき出しにして生き急ぐ姿に圧倒される。
■それは作家ゾラが、小説を書くのに前提となる人間観、世界観の根底に、欲望を置いているからだ。
(「はじめに」より)

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