民間交流のパイオニア 渋沢栄一の国民外交

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  • 片桐庸夫
  • A5上製 416ページ
    ISBN-13: 9784894349483
    刊行日: 2013/12
  • 20世紀初頭から満州事変まで、対米・中・韓関係の改善に尽力した渋沢の「民間交流」の全体像!

    近代日本が最も関係を深めた米・中・韓との交流、そして世界三大国際会議の一つとされた太平洋問題調査会(IPR)に焦点を当て、満州事変に至るまでの激動期に、渋沢が尽力した民間交流=「国民外交」の実像に迫る、渋沢研究の第一人者による初成果。

    目次

     まえがき

    第一章 渋沢栄一の生涯・事績と国際視角
     ――挫折の中から未来を切り開く――

    第二章 米国とのかかわり
     ――日本人移民排斥問題解決に向けた国民外交の試み――

    第三章 中国とのかかわり
     ――実業人の組織化による経済交流の試み――

    第四章 韓国とのかかわり
     ――実業的扶植による安全保障確立の試み――

    第五章 太平洋問題調査会(IPR)とのかかわり
     ――国際非政府組織(INGO)による国際交流の試み――

    むすび

     あとがき

    渋沢栄一略年譜(1840-1931)/渋沢家系図/
    主たる参照資料・文献・雑誌及び新聞等/人名索引

    関連情報

    渋沢栄一は、封建体制の動揺が始まる幕末から王政復古、議会制度の導入、富国強兵そして殖産興業策等を通じて急速な近代化が推進された激動の明治・大正・昭和という激しい変動期を「時代の児」として駆け抜け、民間に於いてわが国近代の創造に関わり、実業、教育、福祉、民間交流等、幅広い分野に於いて貢献をした実業人である。また『論語と算盤』を掲げて公益と倫理のために尽力したことから、海外の多くの友人からは尊敬の念を込めてグランド・オールド・マンと呼ばれた日本で唯一人の人物でもある。
    渋沢の幅広い活動領域のうち筆者が主に関心を抱く国際の親善に限ってみても、官と民との関係の在り方、公益と私益との関係の在り方、国家関係の緊密化、多様化そしてグローバル化への対応、平和の構築や安全保障そして国際貢献の在り方といった現にわが国が直面する様々な問題や、今後もますます必要性の高まる民間交流の在り方等について渋沢の示唆するところは大きい。
    (本書「まえがき」より)


    片桐庸夫(かたぎり・のぶお)
    1948年生まれ。群馬県立女子大学教授。法学博士。国際関係学、外交史。1990年から2010年まで渋沢研究会代表を務め、引き続き顧問として今日に至る。
    著書に『太平洋問題調査会の研究』(慶應義塾大学出版会、2004年度吉田茂賞)、共著に『岩波講座 東アジア近現代通史』(第4巻、岩波書店)、『1920年代の日本と国際関係』『太平洋問題調査会(1925-1961)とその時代』(ともに春風社)、Hawai'i at the Crossroads of the U. S. and Japan before the Pacific War(University of Hawai'i Press)、『アジア太平洋戦争の意義』(三和書籍)、『公益の追求者・渋沢栄一』(山川出版社)他。

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