古代史研究七十年の背景

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  • 上田正昭
  • B6変上製 160ページ
    ISBN-13: 9784865780758
    刊行日: 2016/05
  • 書き下ろし遺作! “上田史学”の内実。

    先日急逝された上田正昭氏が、渾身の力で生前に準備した、最後の書き下ろし。
    常に朝鮮半島、中国など東アジア全体において日本古代史の実像を捉え、差別に抗する歴史観を構築してきた自らの人生の足どりを、研究生活七十年を経て、つぶさにたどり直す。

    目次


     まえがき

    第一章 人権問題の考察
     「年寄りの達者春の雪」
     三つのふるさと
     折口古代学と西田文化史学
     高校の教師として
     京都大学と同和問題
     在日の問題
     帰化と渡来と
     『日本書紀』の「帰化」の用例
     大仏の造立と高野新笠
     武寧王の血脈
     百済王氏の活躍
     郊祀のはじまり
     『日本のなかの朝鮮文化』
     家族の協力

    第二章 中央史観の克服
     東アジアと古代の日本――日本版中華思想
     中央史観の克服
     出雲の息吹

    第三章 生涯学習・女性学と世界人権問題研究センター
     生ける歴史
     生涯学習
     二つの名誉市民
     大阪女子大学学長として
     世界人権問題研究センター

    第四章 研究史七十年
     天皇制とは何か――王道と覇道
     私の研究史の歩み
     井上東大教授との論争

    第五章 朝鮮通信使と雨森芳洲
     朝鮮通信使の考察
     雨森芳洲の思想
     朝鮮通信使と雨森芳洲
     韓語司の設立
     概説書と入門書

    第六章 海外渡航
     好太王碑の観察
     訪中と民際
     雅楽のヨーロッパ公演
     パリでの時代祭
     モンゴル訪問
     ハンギョレ・コンサート

     あとがき

    関連情報

    上田正昭(うえだ・まさあき)
      1927年兵庫県生。日本史学者。専門は古代日本・東アジア史、神話学。1950年京都大学文学部史学科卒業。京都大学名誉教授、世界人権研究センター名誉理事長、高麗美術館館長、島根県立古代出雲歴史博物館名誉館長、中国西北大学名誉教授、中国社会科学院古代文明センター学術顧問。大阪文化賞、福岡アジア文化賞、松本治一郎賞、南方熊楠賞、京都府文化特別功労者、京都市特別功労者。勲二等瑞宝章、韓国修交勲章。2016年3月歿。
    主著に『帰化人――古代国家の成立をめぐって』(1965、中央公論社)。『日本神話』(1970、岩波書店)で毎日出版文化賞受賞。その他、『上田正昭著作集』(全8巻、1998-99)『渡来の古代史』(2013、以上角川書店)、『私の日本古代史 上・下』(2012)『日本古代史をいかに学ぶか』(2014、以上新潮選書)、『歴史と人間の再発見』(2009)『森と神と日本人』(2013)『「大和魂」の再発見』(2014)『「古代学」とは何か』(2015、以上藤原書店)ほか82冊。

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