声なき人々の戦後史 下

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  • 鎌田慧 著
  • 聞き手=出河雅彦
  • 四六上製 424頁
    ISBN-13: 9784865781243
    刊行日: 2017/6

反逆人生五十年―― 原発列島・日本の将来はいかに!?

国鉄民営化、三池炭鉱大争議などの労働問題、成田空港反対闘争や沖縄闘争、狭山事件、財田川事件、袴田事件などの冤罪、葛西善蔵、太宰治、大杉栄らへの関心……


目次

[上巻]
プロローグ 鎌田 慧
第1章 ルポルタージュを書きたい
第2章 開発と公害の現場を歩く
第3章 辺境と底辺(一)――コンベヤー労働の体験
第4章 辺境と底辺(二)――出稼ぎと「合理化」
第5章 管理教育といじめ自殺
第6章 原発列島を行く(一)――開発幻想と現実
第7章 原発列島を行く(二)――国策の犠牲者たち
第8章 原発列島を行く(三)――民主主義を守る

[下巻]
第9章 労働現場の人権侵害(一)――炭鉱労働者たち
第10章 労働現場の人権侵害(二)――国鉄からJRへ
第11章 労働現場の人権侵害(三)――規制緩和の罪
第12章 悪政と闘う――成田と沖縄
第13章 暗黒裁判を書く
第14章 自由への疾走
第15章 語る 鎌田慧
エピローグ――取材を受けて 鎌田 慧

 鎌田慧 年譜
 鎌田慧 著作一覧
 あとがき(出河雅彦)
 主要人名索引

関連情報

◎集会に参加する旅をつづけながら、私は自分がやってきた仕事はなんだったのだろうと考えるようになっていた。文章を書くだけでは、社会的になにかを動かすなど、なかなか期待できるものではない。それでも、最初の本『隠された公害』で、長崎県・対馬の公害隠しの解決に、企業内部からの協力を得ることができた。また、香川県で起きた財田川事件の冤罪を訴える元裁判官に協力して、再審開始(無罪判決)に結びつけることができたりした。
◎いま被差別部落の青年を犯人にデッチ上げた、狭山事件に関わっているのだが、労働者の運動とともに、原発もふくめた、戦後の大衆運動を書き遺しておきたい、と漠然と考えるようになっていた。私は、私がお会いした、さまざまな無名のひとたちを通じて、正史では伝えられていなかった、もうひとつの日本の歴史を書き残せればありがたい。
(「エピローグ」より)

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