天皇の歴史と法制を見直す

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  • 所功 著
  • 四六上製 432頁・カラー口絵2頁
    ISBN-13: 9784865783896
    刊行日: 2023/6

皇室史の全体像に迫る最新作!

◎二千年近く続いて来た歴代天皇と宮廷文化の実像を解き明かし、近現代の皇室法制の成立史と問題点を概述しながら、当面必要な改善案も提示する。
◎平安朝を中心に宮廷の儀式行事を精査してきた第一人者が、日本の未来と皇統の永続のために、わかりやすく書き下ろした渾身の著!


目次

はじめに――天皇・皇室への関心
序 「天皇」「皇室」とは何か

前篇 歴代天皇の継承と宮廷文化
 一 記紀「神話」の建国物語
 二 ヤマト朝廷の「マツリゴト」
 三 飛鳥・奈良時代の「女帝」
 四 平安から幕末までの天皇
 五 明治以降の天皇・皇后と皇族
 六 近現代の主要な宮廷文化

後篇 近現代の法制度に見る天皇
 七 明治の『皇室典範』と皇室令制
 八 戦後の憲法と新『皇室典範』
 九 皇室関連法の整備と典範改正論
 十 『皇室典範特例法』と「付帯決議」

むすび――立憲君主制の長所
あとがき――“天長地久”の願い

〈付録〉歴代天皇の略系図/歴代天皇の略年譜/図表一覧/人名索引/皇室関係の拙著一覧


関連情報

“天長地久”の願い
 第一二六代の今上陛下は、この二月二十三日、満六十三歳の御誕生日(かつての天長節)を、健かに迎えられました。各紙掲載の「ご会見」全文とテレビ放映を拝見しますと、宮内記者の質問に一つ一つ誠実に笑顔で応答されています。
 その中で、まず父帝の信条を受け継ぐと共に、新時代にふさわしい務めを果たす大切さを自覚した上で、その思いを皇室の構成者全員が共有して各々の役割に向きあうことにより、国民との信頼関係を築きうる、という考えを示しておられます。天皇は皇室と日本の代表者としての明確な見識をもち、その務めを近親者たちと実現しようとしておられるのです。
 また、雅子皇后が大切な良き相談相手であり、「この三十年近く(六月九日に真珠婚)、お二人で一緒に多くのことを経験し、お互いに助け合って」きたことに感謝すると共に、その間に生まれ育たれた愛子内親王が、「いつも楽しい話題で家庭の雰囲気を和ませてくれ」ることを喜び「皇室の一員として一つ一つの務めを大切に果たしていってもらいたい」と期待されています。
 このように天皇が率直に語られたことを、私どもは国民の立場で真摯に受けとめたいと思います。現行の象徴世襲天皇制度は、将来「皇嗣」秋篠宮の方々が承け継がれてからも、一般国民との間で「相互の信頼と敬愛」が成り立ち続いていくことこそ重要だと考えられます。
(本書「あとがき」より)


著者紹介

●所功(ところ・いさお)
昭和16年(1941)12月12日、岐阜県出生(小田原市現住)
同41年3月、名古屋大学大学院修士課程(国史学)卒業
同61年9月、法学博士(慶應義塾大学、日本法制文化史)

職歴
皇學館大學文学部教員(9年間)、文部省初中局社会科教科書調査官(6年間)、京都産業大学教養部→法学部・日本文化研究所教授(31年間)、モラロジー研究所教授(10年間)歴任。
現在、京都産業大学名誉教授(日本文化研究所客員研究員)、京都宮廷文化研究所特別顧問など。

著書(皇室関係は別記参照)
『三善清行』(吉川弘文館、昭45)、『菅原道真の実像』(臨川書店、平14)、『三善清行の遺文集成』(方丈堂出版、平30)、『日本歴史再考』(講談社・学術文庫、平10)、『靖国の祈り遥かに』(神社新報社、平16)、 『あの道この径100話』(モラロジー研究所、平16)、『古希随想』(歴研、平24)、『松陰から妹達への遺訓』(勉誠出版、平27)、『日本学ひろば88話』(コミニケ出版、令2)など。

公式ホームページ「かんせい汗青PLAZA」 http://www.tokoroisao.jp

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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