日本人の遺書――1858~1997

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  • 合田一道
  • A5上製貼函装 408ページ
    ISBN-13: 9784894347403
    刊行日: 2010/07

幕末から平成までの150年 日本人の遺書百通を精選!

自らが死を意識し、自らの意思で書いた文章、「遺書」。
幕末維新から平成の現代までおよそ150年の歴史の中で各時代を駆け抜けた先人たちの遺書100通は、いまを生きるわれわれに何を伝えるのか。




目次


この本を手にした方へ

Ⅰ 幕末維新

大原幽学 ―― 「人を教え諭すべきいはれなく」
吉田松陰 ―― 「身はたとひ武蔵の野辺に朽ぬとも」
長井雅楽 ―― 「唯思はるる 国の行末」
清河八郎 ―― 「魁て またさきがけん死出の山」
真木和泉 ―― 「大山の峰の岩根に埋にけり」
中山忠光 ―― 「引きも放たで朽ちはつるとは」
武田耕雲斎 ―― 「風に空しく散るとても」
武市瑞山 ―― 「男ぶりがよすぎて、 ひとりおかしく」
高杉晋作 ―― 「面白きこともなき世をおもしろく」
瀧善三郎 ―― 「神戸が宇良に名をやあけなむ」
箕浦猪之吉 ―― 「一死元来論ずるに足らず」
近藤  勇 ―― 「快く受く電光三尺の剣」
河井継之助 ―― 「腰抜け武士の 越す峠」
白虎隊 ―― 「けふの門出ぞ 我はうれしき」
西郷千重子ら一族21人 ―― 「なよ竹の 風にまかする身ながらも」
中野竹子 ―― 「数にも入らぬ 我身ながらも」
土方歳三 ―― 「叩かれて 音の響きし なず菜かな」
中島三郎助 ―― 「いさぎよくうち死と覚悟いたし候」
雲井龍雄 ―― 「死して死を畏れず」
江藤新平 ―― 「迷ふ心は ただ君が為」
前原一誠 ―― 「木の葉とともに散る我身」
西郷隆盛 ―― 「笑って儂は死に向う仙客の如し」


Ⅱ 明治・大正

高橋お伝 ―― 「手向に咲きし花とこそ知れ」
松浦武四郎 ―― 「此材にて亡骸を焼き、 其遺骨は大台山に」
山岡鉄舟 ―― 「腹張りて苦しき中に明けがらす」
唐人お吉 ――「どうせ正気で 世渡りできぬ」
中江兆民 ―― 「1年とは余の為めには寿命の豊年なりと」
正岡子規 ―― 「痰一斗糸瓜の水も間にあはず」
藤村  操 ―― 曰く 「不可解」我この恨を懐て
尾崎紅葉 ―― 「死なば秋露のひぬ間ぞおもしろき」
廣瀬武夫 ―― 「天佑ヲ確信シ再ヒ旅順口閉塞ノ途ニ上リ」
斎藤緑雨 ―― 「僕本月本日を以て目出度死去仕候」
横川省三・沖  禎介 ―― 「是天ナリ命ナリ」
長野政雄 ―― 「余ハ感謝して凡てを神に献ぐ」
佐久間勉 ―― 「十二時三十分 呼吸非常ニクルシイ」
幸徳秋水 ―― 「千代田の松の雪折の音」
乃木希典・静子 ―― 「大君の みあとしたひて 我はゆくなり」
田中正造 ―― 「苗代水欠乏農民寐食セズシテ」
松井須磨子 ―― 「やはりあとを追ひます。 あの世へ」
原  敬 ―― 「位階勲等の陞叙は余の絶対に好まざる」
森  鴎外 ―― 「余ハ石見人森林太郎トシテ死セント欲ス」
知里幸恵 ―― 「銀の滴降る降るまはりに」
有島武郎・波多野秋子 ―― 「三児よ父は出来る丈の力で闘つて来たよ」
金子文子 ―― 「何が私を斯うさせたか」


Ⅲ 昭和戦前・戦中

芥川龍之介 ―― 「汝等の父は汝等を愛す」
生田春月 ―― 「不思議な朗らかなさびしさを感ずる」
宮澤賢治 ―― 「みのりに棄てばうれしからまし」
長谷川海太郎 ―― 「えっ、 心臓麻痺で」
相澤三郎 ―― 「右顧左べんの現状は実に残念に御座候」
安藤輝三 ―― 「一切の悩は消えて 極楽の夢」
北  一輝 ―― 「父は只法華経をのみ汝に残す」
白井波留雄 ―― 「我まゝばかし言って全く済まぬ」
都井睦雄 ―― 「夜明も近づいた、 死にましょう」
種田山頭火 ―― 「拝む心で生き拝む心で死なう」
北原白秋 ―― 「水郷柳河こそは、 我が生れの里」
山本五十六 ―― 「大君の御楯とただに思ふ身は」
中野正剛 ―― 「名宰相は絶対に強くなければならぬ」
南雲忠一 ―― 「敵ヲ索メテ進発ス、 続ケ」
尾崎秀実 ―― 「元気で内外の情勢に敢然対処することを祈る」
石岡俊蔵 ―― 「父母共に我れを案ずる勿れ」
栗林忠道 ―― 「矢弾つき果て散るぞ悲しき」
前  啓 ―― 「俺が死んだら何人泣くべ」
山本直樹 ―― 「我一子、 長男山本一利、 当年九歳ヲ残ス」
阿南惟幾 ―― 「一死以テ、 大罪ヲ謝シ奉ル」
大西瀧治郎 ―― 「吾死を以て旧部下の英霊と其の遺族に謝せん」
幸田明・美智子 ―― 「君辱めを受くれば 臣死す」


Ⅳ 昭和戦後・平成

佐倉晴夫 ―― 「けふは楽しい日曜日」
山下奉文 ―― 「悵恨無限なり、 比島の空」
田村勝則 ―― 「お浄土でお会いしましょう」
片山四郎 ―― 「御身が可愛相なり」
山口良忠 ―― 「敢然、 ヤミと闘って餓死するのだ」
菊池  寛 ―― 「私は、 させる才能なくして」
川島芳子 ―― 「涙有れど ――誰と語らん」
太宰  治 ―― 「影もうつらず雨降りしきる」
東條英機 ―― 「責任を負つて満足して刑場に行く」
広田弘毅 ―― 「ママノメイフクヲイノル」
松濤  明 ―― 「有元ヲ捨テルニシノビズ、 死ヲ決ス」
岡田  資 ―― 「敗戦国の将軍では犠牲壇上に登るのが当然」
山崎晃嗣 ―― 「灰と骨は肥料として農家に売却すると」
宮武外骨 ―― 「死体買取人を求む」
瀬戸奈々子 ―― 「こんな病気のははをうらまないで」
永井荷風 ―― 「葬式執行不致候事。 墓石建立致スマジキ事」
山口清人 ―― 「ハレルヤ! バンザイ!」
山口二矢 ―― 「七生報国 天皇陛下万才」
沢田義一 ―― 「お母さん、 今死んでしまうなんて残念だ」
千葉  覚(島  秋人) ―― 「刑死の明日に迫る夜温し」
由比忠之進 ―― 「佐藤総理に死をもって抗議する」
円谷幸吉 ―― 「三日とろゝ美味しうございました」
三島由紀夫 ―― 「散るこそ花と吹く小夜嵐」
小原  保 ―― 「これでお別れ致します」
植村直己 ―― 「何が何でもマッキンリー」
河口博次 ―― 「飛行機はまわりながら急速に降下中だ」
白洲次郎 ―― 「葬式無用 戒名不用」
坂口新八郎 ―― 「絶対にしにたくない、 どんなことがあっても」
大河内清輝 ―― 「14年間、 本当にありがとうございました。僕は旅立ちます」
永山則夫 ―― 「キケ人ヤ 世ノ裏路ヲ歩クモノノ悲哀ナタワゴトヲ」


参考文献

取材協力者

「遺書」 というもの ――あとがきにかえて

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