- 川勝平太 編
- 網野善彦／石井米雄／Ｉ・ウォーラーステイン／川勝平太／鈴木董／二宮宏之／浜下武志／家島彦一／山内昌之
- 四六上製 368頁
ISBN-13: 9784865782899
刊行日: 2020/10
20世紀歴史学の金字塔、ブローデル『地中海』への最高の手引き
陸中心史観から海洋史観へ――「歴史観革命」の書！
第一級の歴史家が一堂に会し、海洋ネットワークが形成した世界史のダイナミズムを徹底的に論じ合った、刺激的な熱論の全記録。
「新版への序」、及び「『地中海』とは何か」「海洋アジアと近代世界システム」の2篇を大幅増補した決定版！
本書の特色は、いずれおとらぬ名文家でも知られた碩学の歴史観が生き生きとした話し言葉のままに記録されていることである。本書の内容は「歴史観革命」と形容された。何をもって歴史観の「革命」というのか。あらためて顧みれば、大きく五点ほどあげられる。
第一点は、ブローデルの『地中海』の「海から見た歴史」の革命性である。
第二点は、海洋世界の本来的な「無主性・非排他性」の新鮮さである。
第三点は、近代世界の勃興期に占めた「東南アジア」の意外なほどの重要性である。
第四点は、「アジア経済史」という新しい分野を拓いたことである。
第五点は、ブローデル『地中海』の一大特徴である「環境」への着目が端緒となって、全体史ないし地球史――最近の用語では「グローバル・ヒストリー」――を先取りしたことである。（「新版への序」より）
目次
新版への序――歴史観革命 川勝平太
『地中海』とは何か 川勝平太
プロローグ 海洋史観への船出 川勝平太
ブローデル『地中海』と日本 イマニュエル・ウォーラーステイン
第Ⅰ部 ブローデルの「地中海」
〈基調報告〉
ブローデルの『地中海』と「イスラムの海」としての地中海の視点 鈴木 董
〈コメント〉
『地中海』と歴史学 二宮宏之
『地中海』とイスラム世界 山内昌之
第Ⅱ部 海から見た歴史
〈基調報告〉
海から見た歴史 川勝平太
〈コメント〉
インド洋海域世界の観点から 家島彦一
多島海・東南アジアの観点から 石井米雄
第Ⅲ部 総合討論
〈総合コメント〉
環シナ海域の観点から 浜下武志
日本の海域の観点から 網野善彦
総合討論 網野善彦 石井米雄 鈴木董 二宮宏之 浜下武志 家島彦一 山内昌之 （司会）川勝平太
エピローグ 多様なるものの全体像を求めて 川勝平太
続・エピローグ 海洋アジアと近代世界システム 川勝平太
『地中海』とは何か 川勝平太
プロローグ 海洋史観への船出 川勝平太
ブローデル『地中海』と日本 イマニュエル・ウォーラーステイン
第Ⅰ部 ブローデルの「地中海」
〈基調報告〉
ブローデルの『地中海』と「イスラムの海」としての地中海の視点 鈴木 董
〈コメント〉
『地中海』と歴史学 二宮宏之
『地中海』とイスラム世界 山内昌之
第Ⅱ部 海から見た歴史
〈基調報告〉
海から見た歴史 川勝平太
〈コメント〉
インド洋海域世界の観点から 家島彦一
多島海・東南アジアの観点から 石井米雄
第Ⅲ部 総合討論
〈総合コメント〉
環シナ海域の観点から 浜下武志
日本の海域の観点から 網野善彦
総合討論 網野善彦 石井米雄 鈴木董 二宮宏之 浜下武志 家島彦一 山内昌之 （司会）川勝平太
エピローグ 多様なるものの全体像を求めて 川勝平太
続・エピローグ 海洋アジアと近代世界システム 川勝平太
著者紹介
●川勝平太（かわかつ・へいた）
1948年生まれ。静岡県知事。専攻・比較経済史。早稲田大学大学院で日本経済史，オックスフォード大学大学院で英国経済史を修学。D.Phil.（オックスフォード大学）。早稲田大学教授，国際日本文化研究センター教授，静岡文化芸術大学学長などを歴任し，2009年7月より現職。
著書に『日本文明と近代西洋――「鎖国」再考』（NHKブックス），『富国有徳論』『文明の海洋史観』（中公文庫），『「美の文明」をつくる』（ちくま新書），『経済史入門』（日経文庫），『日本の中の地球史』（編著，ウェッジ），『「鎖国」と資本主義』『アジア太平洋経済圏史1500-2000』（編著）『「東北」共同体からの再生』（共著）『アジア交易圏と日本工業化 1500-1900〈新版〉』（共編著，以上藤原書店），Japanese Industrialization and the Asian Economy (Routledge), Asia Pacific Dynamism 1550-2000 (Routledge)など多数。
＊ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
1948年生まれ。静岡県知事。専攻・比較経済史。早稲田大学大学院で日本経済史，オックスフォード大学大学院で英国経済史を修学。D.Phil.（オックスフォード大学）。早稲田大学教授，国際日本文化研究センター教授，静岡文化芸術大学学長などを歴任し，2009年7月より現職。
著書に『日本文明と近代西洋――「鎖国」再考』（NHKブックス），『富国有徳論』『文明の海洋史観』（中公文庫），『「美の文明」をつくる』（ちくま新書），『経済史入門』（日経文庫），『日本の中の地球史』（編著，ウェッジ），『「鎖国」と資本主義』『アジア太平洋経済圏史1500-2000』（編著）『「東北」共同体からの再生』（共著）『アジア交易圏と日本工業化 1500-1900〈新版〉』（共編著，以上藤原書店），Japanese Industrialization and the Asian Economy (Routledge), Asia Pacific Dynamism 1550-2000 (Routledge)など多数。
＊ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
