加賀百万石の侯爵 陸軍大将・前田利為 1885-1942

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  • 村上紀史郎 著
  • 四六上製 528頁
    ISBN-13: 9784865783568
    刊行日: 2022/9

前田家当主、侯爵、そして陸軍軍人…
 3つの立場を背負い近代日本を生きる

〈百万石〉の加賀前田家の歴代当主のうち、ただ一人、分家からの養子として家を継いだ16代前田利為(としなり)。
華族、侯爵という立場を背負いつつ、陸軍軍人として二つの大戦の現場に立った利為の、国内外に亘る驚くべき交友関係と異色の業績、そして、明治から昭和の荒波の中で前田家の舵取りに尽した手腕に初めて迫る。

●没80年記念


目次

はじめに

築地本願寺で盛大な陸軍葬

Ⅰ 侯爵と陸軍軍人と 1900-1923
 本家の養子
 軍人と侯爵の間
 半中尉・半侯爵
 東伏見宮に従って国王ジョージ5世に謁見
 パリの侯爵夫妻
 皇太子と皇族と

Ⅱ 震災からの再生、再婚、新生活 1923-1931
 関東大震災と陸軍
 利為の再婚
 イギリス駐在武官
 転換点のロンドン海軍軍縮会議
 近衛歩兵第二連隊から参謀本部へ

Ⅲ 泥沼の日中戦争のなかで 1931-1937
 満洲事変の裏側
 上海事変と満洲事変
 長男の結婚
 歌会始と永田鉄山の死
 二・二六事件
 満洲視察と茶人〈梅堂〉
 陸軍主導の内閣

Ⅳ 日米開戦を避けてきたが 1937-1942
 第八師団長から予備役へ
 貴族院議員
 最後の軽井沢
 ボルネオ守備軍司令官

あとがき
参考文献/前田利為関連系図/前田利為略年譜(1885-1942)/主要人名索引

関連情報

前田利為は、歴代の前田家の当主の中でただ一人の養子。15代当主前田利嗣の一人娘子と結婚することを条件に15歳で旧七日市藩前田家から入籍した。政治家を志すが、利嗣の妹・慰子の夫、有栖川宮威仁親王に「大名華族の筆頭である前田家の当主は、帝国軍人としてご奉公すべきだ」と申し渡され、陸軍士官学校に入学することとなった。同期に東條英機がいる。陸士卒業後、定員50名の難関、陸軍大学校に最年少で合格。三番で卒業して恩賜の軍刀を授かった。首席は梅津美治郎、次席は永田鉄山である。東條は利為に4年遅れて陸大に入る。
資料をあたっていくと前田利為にいい意味で裏切られることになる。彼は、陸軍軍人のほかに侯爵と加賀前田家の当主(旧加賀藩主)としての顔があり、単なる軍人とは比較にならない視野と教養を持っている。英米独仏伊などの外交官と親しく、学問や芸術のパトロンでもある。興味を示す対象が広く、スケールが大きいのである。
(「はじめに」より)

著者紹介

●村上紀史郎(むらかみ・きみお)
1947年東京生まれ。『TBS調査情報』の編集を経て、現在フリーランスのエディター、ライター。文学、美術、建築、映画、ワイン、料理などの編集を主に手がける。編集した本では、『ランボー全集』、鶴見俊輔『かくれ佛教』など。編著に『文化の仕掛人』『こんな家に住みたかった』『悪食コレクション』、著書は『「バロン・サツマ」と呼ばれた男――薩摩治郎八とその時代』『音楽の殿様・徳川頼貞――1500億円の〈ノーブレス・オブリージュ〉』『絶滅鳥ドードーを追い求めた男――空飛ぶ侯爵、蜂須賀正氏1903-53』(以上、藤原書店)。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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