『医心方』からみた健康術

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  • 槇佐知子 著
  • 四六並製 368頁
    ISBN-13: 9784865784831
    刊行日: 2025/12

現代に生きる、心と体の健康のための古代の知恵!

漢訳された文献と広域にわたる薬剤がもりこまれた日本最古の医学全書『医心方』(984年、丹波康頼が朝廷に献上)を全訳し読み解いてきた著者が、民俗学・考古学・宗教史・古典文学・動植物学・鉱物学等々に豊かな視座をもたらす『医心方』を、実践もまじえ紹介!
屠蘇、豆撒き、桃の節句、端午の節句、七夕、月見、年越し……日本の暦に潜んでいる、健康の秘訣!


目次

〈プロローグ〉『医心方』とは何か――変わらぬ「医の心」

Ⅰ いのちと暦
季節のめぐりと健康/春にふさわしい養生法

●一月
屠蘇/初夢/薬としての昆布/鬼と豆/クワイ/栗/鮒鮓/ハコベ/赤飯と小豆粥

●二月
追儺/大豆の効能/道真の怨霊と鬼瘧

●三月
雛祭りと桃の節句の源流/身中の虫/ハマグリ/カメノテ/啓蟄と髪の養生/食後の眠気に要注意/スギ花粉症の治療薬の作り方/耳の日にちなんで/千年壽ぐ寄生木

●四月
花まつり/桃の効能と伝承・昔話・信仰/ヨモギ/クコ/桜鯛/タケノコ/こころの養生法

●五月
菖蒲の節句/鹿の薬効と禁忌/ヨモギと平清盛/古代の呼吸法に学ぶ

●六月
百合祭りと百合病の治療法/桑の実は最上の仙薬/ラッキョウ/レタス/チガヤと茅の輪くぐり

●七月
七夕/水の飲み方と飲み水の禁忌/ホオズキ市考/枇杷/酢の効能と過度の戒め

●八月
楊貴妃の歯の手入れ法/スイカ/ナス/梅干しと径山寺味噌/梅/コリアンダー/冬瓜

●九月
九月九日の今昔/秋の養生/ゴマ/粟

●十月
鬼子母神とザクロ/キノコ/葡萄/神話にみる日本人の死生観/河骨の薬効の今昔/柿

●十一月
七五三と隋代の医学/芥子/蕎麦/椎の実/銀杏と相愛術/茶道と東洋医学/収穫祭と勤労感謝の日/薬祖・神農氏伝

●十二月
冬至と柚子湯/コンニャク今昔/葱/ナマコの文化史と効能/言語と養生
医術と陰陽道のかかわりを『医心方』から読み解く


Ⅱ 「養生」の道
●養生
「養生」と「養性」/知覚について/不養生反省の記/食事の禁忌から

●呼吸法
未病対策、呼吸法/呼吸法で美しく/呼吸法で歩く/道元の坐禅と『医心方』の呼吸法

●美容と健康
絹布マッサージで気分爽快に/隋王朝の美容法に学ぶ/糖尿病と食べ物/胆石の処方、今昔/古代粥八種

●古代医学における感染症
食中毒の対処法/呪いや信心の中にあった「医薬」/狂犬病の今昔/ヤマタノオロチとツツガムシ病/疥癬の治療法/藤原四兄弟と天然痘

●遥かなる医の道――日本文化史
国土緑化と木の利用/晴明の陰陽道と古代医術/臍帯血と古代医学/鍼と針/海賊のコインの眼帯の謎/ハリー・ポッターの「賢者の石」と仙人薬/観音菩薩と古代医術/藤原道長の「糖尿病」について/乳母の起源と中国文化/「虫愛づる姫君」のこと/鑑真和上と「薬の道(メディシン・ロード)」

〈特別収録〉西岡常一棟梁との対話――『法隆寺を支えた木』を読んで
〈エピローグ〉大きな掌に生かされて

関連情報

984年に二百余の漢訳された文献から撰集した医学全書とも言うべき『医心方』全三十巻が丹波康頼によって編まれ、円融院に献上されたのです。『医心方』は現存する最古の医書として、日本の医学史において貴重な資料となっております。

『医心方』には、これほどいろいろな治療法を収めながらも、人間を傷つけなければ得られないような薬は処方に取り扱われていないのです。一人の命を救うために一般の人たちの命がいくつも失われていたような時代にあっても、康頼はこうした治療を取り入れることをしませんでした。

私はここに、丹波康頼がいかにりっぱな人であったかがうかがえると思うのです。時代がどんなに変わろうとも、医の心と、医師のあるべき姿は変わらないものであろうと思います。  (本書より)

著者紹介

●槇佐知子(まき・さちこ)
1933年静岡県生まれ。古典医学研究家、作家。2023年1月死去。
瀧井孝作の推薦で総合文化誌『心』(武者小路実篤主宰、平凡社)に作品を発表。1974年1月『医心方』(984年成立)に出会い、部首字書を手製し、独学で解読・初訳に取り組む。その中で、神社と豪族の所伝集『大同類聚方』(808年成立)に出会い、両者を交互に訳す。先に『大同類聚方 全訳精解』百巻(㊤用薬部・㊦処方部、平凡社)が85年に刊行され、86年菊池寛賞、翌年エイボン功績賞を受賞。『医心方』全訳精解は93年に筑摩書房より刊行開始、2012年に完結、全30巻33冊の初訳刊行を達成した。40年をかけた前人未踏の偉業で、関科学技術振興記念財団のパピルス賞を受賞。
著書に『医心方の世界』(人文書院)、『今昔物語と医術と呪術』(築地書館)、『日本昔話と古代医術』(東京書籍)、『くすり歳時記』『自然に医力あり』『野菜の効用』(筑摩書房)、『普及版 大同類聚方』(全5冊)『病から古代を解く』(新泉社)、『古代医学のこころ』(NHK出版)、『日本の古代医術』(文春新書)、『『医心方』事始』(藤原書店)ほか多数。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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