- エミール・ゾラ 著
- 朝比奈弘治 訳・解説
- 四六変並製 456頁
ISBN-13: 9784865785067
刊行日: 2026/8
ゾラの魅力を再発見! 大好評シリーズ、待望の新版
色彩鮮やか、匂いたちこめる「食」を通じて都市風俗、政治、社会を描いたゾラの人気作詰め込まれた人気作品。
関連情報
舞台は食の殿堂パリの中央市場。ガラスと鉄で作られたこの近代建築のなかは、活気あふれる喧騒に満ち、肉、魚、野菜、果物、チーズと、いたるところ食物の山、山、山。
飽食と肥満が美徳のこの世界に、骨と皮ばかりにやせ細ったひとりの若者が入り込む。この男フロランは、1851年のルイ・ナポレオンのクーデターの折に無実の罪で南米ギアナに流され、苦しみぬいた末に脱走を果たして、ひそかにパリに戻ってきたのだった。
市場で働く人々は、この哀れな男を初めは暖かく迎えるが、やがてうさんくさい異分子の匂いを嗅ぎつけ、彼の行動を監視して隙あらば追い出そうとする。正義と友愛を夢見ているフロランは、安楽な生活を守ろうとする彼らのひそかな敵意に苦しみ、ついには政治的陰謀に加担して第二帝政そのものの転覆をくわだてるのだが、さて、その結末は……。 (朝比奈弘治)
飽食と肥満が美徳のこの世界に、骨と皮ばかりにやせ細ったひとりの若者が入り込む。この男フロランは、1851年のルイ・ナポレオンのクーデターの折に無実の罪で南米ギアナに流され、苦しみぬいた末に脱走を果たして、ひそかにパリに戻ってきたのだった。
市場で働く人々は、この哀れな男を初めは暖かく迎えるが、やがてうさんくさい異分子の匂いを嗅ぎつけ、彼の行動を監視して隙あらば追い出そうとする。正義と友愛を夢見ているフロランは、安楽な生活を守ろうとする彼らのひそかな敵意に苦しみ、ついには政治的陰謀に加担して第二帝政そのものの転覆をくわだてるのだが、さて、その結末は……。 (朝比奈弘治)
著者紹介
●エミール・ゾラ Émile Zola(1840-1902)
1840年、パリに生まれる。フランスの作家・批評家。22歳ごろから小説や評論を書き始め、美術批評の筆も執り、マネを擁護した。1862年、アシェット書店広報部に就職するが、1866年に退職。1864年に短編集『ニノンへのコント』を出版、1865年に処女長編『クロードの告白』を出版。1870年、アレクサンドリーヌ・ムレと結婚する。1871年、ライフワークたる『ルーゴン・マッカール叢書』第1巻『ルーゴン家の繁栄』を出す。その後『居酒屋』、『ジェルミナール』を経て1893年、『パスカル博士』をもって『ルーゴン・マッカール叢書』は完結。また自然主義文学の総帥として論陣を張り、『実験小説論』(1880年)を書いた。1888年、女中ジャンヌ・ロズロとの関係が生じ、その後2児をもうける。1891年には文芸家協会会長に選出される。1897年暮れからドレフュス事件においてドレフュスを擁護、1898年1月、「私は告発する!」という公開状を発表。そのため起訴され、同年7月イギリスに亡命。翌年6月に帰国、空想社会主義的な『豊穣』『労働』などを書いたが、1902年9月29日、ガス中毒により急死。葬儀では作家アナトール・フランスが、「人類の良心を体現した」とゾラを讃えた。遺骸は1908年にパンテオン廟に移された。
【訳者紹介】
●朝比奈弘治(あさひな・こうじ)
1951年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。明治学院大学名誉教授。専門は、フランス19世紀小説研究、特にフローベール。著書に『フローベール「サラムボー」を読む──小説・物語・テクスト』(水声社、1997年)他、訳書にレーモン・クノー『文体練習』(朝日出版社、1996年)、デュマ・フィス『椿姫』(新書館、1998年)、ジュール・ヴァレス『子ども』上下(岩波文庫、2012年)他多数。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
1840年、パリに生まれる。フランスの作家・批評家。22歳ごろから小説や評論を書き始め、美術批評の筆も執り、マネを擁護した。1862年、アシェット書店広報部に就職するが、1866年に退職。1864年に短編集『ニノンへのコント』を出版、1865年に処女長編『クロードの告白』を出版。1870年、アレクサンドリーヌ・ムレと結婚する。1871年、ライフワークたる『ルーゴン・マッカール叢書』第1巻『ルーゴン家の繁栄』を出す。その後『居酒屋』、『ジェルミナール』を経て1893年、『パスカル博士』をもって『ルーゴン・マッカール叢書』は完結。また自然主義文学の総帥として論陣を張り、『実験小説論』(1880年)を書いた。1888年、女中ジャンヌ・ロズロとの関係が生じ、その後2児をもうける。1891年には文芸家協会会長に選出される。1897年暮れからドレフュス事件においてドレフュスを擁護、1898年1月、「私は告発する!」という公開状を発表。そのため起訴され、同年7月イギリスに亡命。翌年6月に帰国、空想社会主義的な『豊穣』『労働』などを書いたが、1902年9月29日、ガス中毒により急死。葬儀では作家アナトール・フランスが、「人類の良心を体現した」とゾラを讃えた。遺骸は1908年にパンテオン廟に移された。
【訳者紹介】
●朝比奈弘治(あさひな・こうじ)
1951年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。明治学院大学名誉教授。専門は、フランス19世紀小説研究、特にフローベール。著書に『フローベール「サラムボー」を読む──小説・物語・テクスト』(水声社、1997年)他、訳書にレーモン・クノー『文体練習』(朝日出版社、1996年)、デュマ・フィス『椿姫』(新書館、1998年)、ジュール・ヴァレス『子ども』上下(岩波文庫、2012年)他多数。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです




