レッスンする人――語り下ろし自伝

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  • 竹内敏晴 著
  • 編集協力=今野哲男
  • 四六上製 296頁 口絵4頁
    ISBN-13: 9784894347601
    刊行日: 2010/9

“からだ”から問い直してきた戦後日本。

「からだとことばのレッスン」を通じて、人と人との真の出会いのあり方を探究した、演出家・竹内敏晴(1925‐2009)。
幼年期の「柔」の道場での経験、学生時代の弓術への没頭、そして新劇からアングラへ、現代演劇の最先端を疾走――

名著『ことばが劈かれるとき』の著者が、死の直前の約三か月間に語り下ろした、その“からだ”の稀有な来歴。


目次

第1章 生い立ちから小学校入学まで

武道家だった父方の祖父 / 速記者としての父 / 身分違いの父と母 / 江戸庶民の空気の中で / お天道様と朝の挨拶と / 生活の中の戦争 / からだが記憶していた浦和 / 母との心中を拒む / 小学校で受けたリベラルな教育 / 鮮やかだった小学校の教科書 / 国定教科書に感じた 「息づかい」 / 平田篤胤学派に抗して生まれた教科書 / 父の仕事で垣間見た同時代の世界 / 父とは対照的だった二人の母 / 地名からわかる浦和の来歴 / 日本人が天皇に夢中だった頃 / 自治会当番に当選する / 先生の圧力に動じなかった女の子たち / 戦中に消えた日本の 「自治」

〈幕間〉 「やわら」 の志 ――人と人とが対等であるわざ

第2章 浦和中学の頃

中学進学と軍国主義の風潮 / 軍事教練からはずされる / 意外な健脚はどうして生まれたか / 武術とからだ / 聴こえはじめて起きたこと / 幾何学との出会い / 世界に触れるからだ / 型という謎について / 狙わないから当たる弓

〈幕間〉 弓について

第3章 大東亜戦争と旧制第一高等学校

開戦で感じた新しい世界 / リベラリズムの巣窟、 第一高等学校へ / ストームという通過儀礼 / 『精神指導の規則』 と 『歎異抄』 / 目の前にあった死 / 戦争末期の寮生活 / 個と全体について / 日立での動員生活 / 『マル・エン全集』 の読書会の誘い / 徴兵検査の理不尽 / 人を信用するということ / 学問について戦時下に考えたこと / 空襲と混乱の日々 / 敗戦 ――ゼロからの出発 / 根底的な問い直しはなされたか

〈幕間〉 [敗戦] まで――自治の幻影の終焉

第4章 「感じるからだ」 と 「考えるからだ」―― 日本の戦後について ――

「みる」 ということ / 「からだ」 という連続性を直視する / 「マイナスの自我」 からの出発 / 竹内てるよと魯迅 / バイオリンの訓練で知ったこと / 「ぶどうの会」 事始め / 根こそぎにされた 「鶴」 の舞台 / スタニスラフスキーの 「身体的行動の」 / ドラマとは何か / 「ぶどうの会」 の解散 / 小劇場運動 「演劇集団変身」

〈幕間〉 「アングラ以前」 ――あるいは 「前期アングラ」 として

最期の章 間近に死を控えて

妄想二題 / わだば竹内敏晴 / 私はオーソドキシーを歩いてきた / 女性性の謎 / 仮面であらわしたかったこと / 最期の挨拶

聴き手による補足 今野哲男
父と私 米沢 唯

編集後記
竹内敏晴 著作一覧
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