昭和12年とは何か

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  • 宮脇淳子・倉山 満・藤岡信勝
  • 四六変上製 264ページ
    ISBN-13: 9784865781946
    刊行日: 2018/10

世界史から、昭和12年を問い直す。

昭和12年(1937年)――
盧溝橋事件、通州事件、上海事変、正定事件、南京事件が起き、支那事変(日中戦争)が始まった、日本にとって運命の年である。
この年の前後を“切り口”に、常識とされているあらゆるものを見直したい。
第二次世界大戦を目前に控えた昭和12年を、改めて世界史の中で俯瞰し、専門領域を超えた研究者たちと交流する中で、歴史の真実を追究する。

目次


 昭和12年学会 趣意書

序章 日本と世界、「昭和12年」へ――問題提起
 共産主義の脅威と貧困問題
 「日露戦争後の平和ボケのなれの果て」の時代
 世界史的な切り口としての「昭和12年」

第一章 世界史上の重要年「昭和12年」とは
 ソ連と世界
 レーニンの「アジア迂回」政策
 世界的な大変動が始まった年
 「侵略戦争」「侵略国家」と言い出した学者たち

第二章 「昭和12年」と「西暦1937年」
 西暦を併記するか
 当時、だれが世界を見ていたか?
 対象を絞ることで、見えてくるもの
 特定の年に注目するこれまでの試み
 世界における「元号」
 「昭和12年」の世界地図
 西暦と元号の違い
 日本を「侵略国家」とだれが言い出したか
 戦後の歴史学界の偏向
 受け身の姿勢をのりこえる

第三章 「昭和12年学会」創立のいきさつ
 通州事件と正定事件から
 既存の学会にない、本当にアカデミックな発表の場を
 後継者を育てる

第四章 それぞれの昭和12年観
 通州事件と幕府山事件――藤岡信勝
 学術的検証の大切さ――倉山満
 満洲とモンゴルから見た日本の昭和12年――宮脇淳子

第五章 大陸と日本の歴史検証
 日清戦争で大陸の暴力に直面した
 大日本帝国の愚かさを客観的に見る
 何千年もの間、まわりは敵だらけ
 日清、日露の問題意識を検証する
 いかに強くあるかが問題

第六章 つながりを語る
 藤岡信勝―宮脇淳子という関係
 藤岡信勝―倉山満という関係
 宮脇淳子―倉山満という関係

第七章 本当のことを伝える
 きちんとした因果関係をたどることの重要性
 第1回の研究発表大会について――第1セッション
 第1回の研究発表大会について――第2セッション
 第1回の研究発表大会について――第3セッション

終章 「昭和12年学会」入会と会則について
 領域をまたいで
 昭和12年学会 会則

 あとがき 宮脇淳子
 昭和12(1937)年 詳細年表

関連情報

宮脇淳子
各学問の間でなかなか対話というものができない理由は、それぞれの学問は自分の背景や枠組みを持っているからです。そこで一気に一年間と限り、それぞれ専門分野が異なる研究者が可能な限りその年に合わせて話をする。すると、これまでの大きな体系ではなく、そこから切り出したもので歩み寄ることができます。

倉山 満
私は、昭和12年を、「日露戦争に勝った後の、明治40年以降の平和ボケのなれの果て」という位置づけで考えています。昭和12年は、日本が敗戦に至る戦いが始まった年です。昭和6年の満洲事変は8年に終結し、12年に始まった支那事変が終わらないまま、大東亜戦争に突入して敗戦に至る。昭和12年とはそういう意味で重要です。

藤岡信勝
昭和という時代は、共産主義の脅威をきわめてひしひしと感じる時代に入っていました。また貧困問題といったものが、もう一つ、大きな問題の軸としてあったのではないか。そういった問題に昭和という時代がどう対処してきたか、そういう角度で見ていく必要もあるのではないでしょうか。
(本文より)


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