後藤新平――衛生の道 1857-1929 別冊『環』28

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  • 後藤新平研究会 編
  • 執筆者=後藤新平/青山佾/石浦薫/稲場紀久雄/稲松孝思/林采成/大宅映子/岡田一天/岡田靖雄/笠原英彦/片山善博/加藤丈夫/蒲生英博/河﨑充代/川西崇行/楠木賢道/河野有理/小島和貴/姜克實/白戸健一郎/鈴木一策/鈴木哲造/竹村公太郎/田辺鶴遊/西澤泰彦/西宮紘/春山明哲/檜山幸夫/伏見岳人/堀川洋子/柗居宏枝/三砂ちづる/森孝之/ワシーリー・モロジャコフ/和田みき子/渡辺利夫/奥州市立後藤新平記念館/後藤新平顕彰会/後藤新平の会/市民まちづくり風の会/須賀川後藤新平の会
  • 菊変判 並製 520頁
    ISBN-13: 9784865783810
    刊行日: 2023/3

関東大震災100周年記念出版、「衛生の道」決定版
後藤新平が生涯追い続けた「衛生の道」とは何か!

◆愛知県病院・医学校から、内務省衛生局に進み、臨時陸軍検疫部事務官長、内務省衛生局長、台湾総督府民政長官、南満洲鉄道総裁、逓信大臣、鉄道院総裁、内務大臣、外務大臣、東京市長、帝都復興院総裁、ボーイスカウト日本連盟総長、東京放送局総裁等、全ての仕事を貫く衛生の道。

◆後藤新平については、台湾や満鉄の経営、鉄道院の初代総裁といった業績、あるいは日独/日露(ソ)関係を機軸に据えた外交指導者としての活動、その後の東京市長としての働きや、内務大臣として臨んだ関東大震災後の帝都復興事業などの都市計画への関与、日本初の放送事業者としての社団法人東京放送局(のちのNHK)初代総裁や少年団(のちのボーイスカウト)日本連盟の初代総長としての仕事はよく知られているが、「後藤前期」とでもいうべき20―30歳代に、医学・衛生学を学んで医師となり、やがて内務省衛生局の行政官となった時期については、あまり知られていないと思う。この時期後藤は、内務省の行政官という身分のまま、自ら積んだ医学・衛生学の研鑽を確かめるかのようなドイツ留学も経験している。

◆本書は、後藤新平がその時期に、自ら「衛生の道」と名付けた仕事の全体像を明らかにし、それが後年の仕事に、どのように引き継がれていったかを明らかにするものである。


目次

序――後藤新平の「衛生の道」  後藤新平研究会

衛生とは何か①(『国家衛生原理』「例言」冒頭部より)  後藤新平
衛生とは何か②(『国家衛生原理』「緒論――人事ハ皆生理的動機ニ発ス」より)  後藤新平

〈座談会〉後藤新平の「衛生の道」
 笠原英彦/春山明哲/三砂ちづる/伏見岳人/稲場紀久雄/川西崇行

Ⅰ 若き日に見出した「衛生の道」――〔前期〕

衛生行政からみた後藤新平の生涯 笠原英彦
後藤新平の衛生国家思想――初期の活動を中心に 姜 克實
名古屋時代の後藤新平 小島和貴

『国家衛生原理』を読む
 後藤新平と衛生――『国家衛生原理』とは何か 渡辺利夫
 気格と有機体――『国家衛生原理』と「衛生の道」  鈴木一策
 後藤新平の原点――『国家衛生原理』から衛生思想を見直す 西宮 紘
  『衛生制度論』を読む――「学俗接近」と「万有学」と「審事者」と 春山明哲
 ローレンツ・フォン・シュタインの衛生制度論と後藤新平 柗居宏枝
 後藤新平のドイツ留学とロンドン万国衛生・デモグラフィー会議 春山明哲
 後藤新平の女性観――大日本婦人衛生会主催の講演「婦人体操ノ必要」(1893年)を中心に 河﨑充代
 後藤新平の講演録「婦人体操ノ必要」(抄)現代語訳 後藤新平研究会
 相馬事件のなかの後藤新平 岡田靖雄
 日清戦争後の防疫事業 檜山幸夫
  『臨時陸軍検疫部報告摘要』を読む――「学俗接近」と「衛生制度の三成分:科学・芸術・実地」の視点から 春山明哲
 伝染病予防法と後藤新平 小島和貴

Ⅱ 後藤新平と「衛生の道」を取り巻く人々

後藤新平が手配した高野長英の鎮魂碑文 楠木賢道
中村正直と交流した後藤新平 楠木賢道
お雇い外国人医師、ローレッツから学んだ後藤新平 蒲生英博
刎頚の友 後藤とバルトン――二人を結び付けたもの 稲場紀久雄
日本医学の近代化に貢献した北里柴三郎と後藤新平 森 孝之
響き合う司馬凌海・亨太郎父子と後藤新平の人生 楠木賢道
後藤新平と石橋湛山の意外なる接点――猪間驥一研究を通して見えてきたもの 和田みき子
渋沢栄一の養育院と後藤新平の衛生行政――構想と人材教育 稲松孝思

Ⅲ 拡大する「衛生の道」 ――〔中期〕

衛生と政治――後藤新平と外国から見た台湾総督府の阿片政策 ワシーリー・モロジャコフ
日本統治下台湾における衛生政策と後藤新平 鈴木哲造
後藤新平による台湾の土地調査事業 楠木賢道
満鉄経営における衛生 西澤泰彦
鉄道帝国と医療衛生――後藤新平とのかかわり 林 采成
後藤新平のエネルギー観と衛生思想 堀川洋子
後藤新平の逓信事業、公共放送、そして衛生思想 白戸健一郎
〈コラム〉沼津に生きる後藤新平 田辺鶴遊

Ⅳ 希望としての「衛生の道」――〔後期〕

幻に終わった震災復興における国際公衆衛生研究所――後藤新平とチャールズ・ビーアドの設立構想 伏見岳人
ビーアド報告・ロブソン報告と東京の都市政策――後藤新平の「広義の衛生政策」との関わりを中心に 青山 佾
都市の「生を衛(まも)る」――帝都復興事業における食と住と「同潤会」  川西崇行
都市行政と衛生 岡田一天
〈コラム〉日本人の命の謎と後藤新平 竹村公太郎
後藤新平の夢――ボーイスカウトと秩序構想 河野有理

提言――「衛生の道」から今日の日本へ
 生を衛(まも)る衛生 大宅映子
 公衆衛生における「住民参加」の意味と後藤新平 三砂ちづる
 自治の視点で新型コロナ対策を点検する 片山善博
 衛生の道とは、生命科学の道である 石浦 薫
 君に問う今日の体や何奈 加藤丈夫

後藤新平関連団体の紹介
 後藤新平の会
 奥州市立後藤新平記念館
 後藤新平顕彰会
 須賀川後藤新平の会
 市民まちづくり 風の会

資料
 後藤新平自身の言葉による「衛生の道」
 新潟 長野群馬三県巡回復命書――其三、新潟長野群馬三県習慣衛生ノ沿革 現代語訳・解説 鈴木一策
 自叙伝 原文校訂・現代語訳・解説 伏見岳人
  「日独学術接近論」  現代語訳・解説 楠木賢道
 後藤新平「衛生の道」関連の年譜と著作二十選 選・解説 春山明哲

著者紹介

●後藤新平(ごとう・しんぺい/1857-1929)
1857年、水沢(現岩手県奥州市)の武家に生まれ、藩校をへて福島の須賀川医学校卒。1880年(明13)、弱冠23歳で愛知病院長兼愛知医学校長に。板垣退助の岐阜遭難事件に駆けつけ名を馳せる。83年内務省衛生局に。90年春ドイツ留学。帰国後衛生局長。相馬事件に連座し衛生局を辞す。日清戦争帰還兵の検疫に手腕を発揮し、衛生局長に復す。98年、児玉源太郎総督の下、台湾民政局長(後に民政長官)に。台湾近代化に努める。1906年9月、初代満鉄総裁に就任、満鉄調査部を作り満洲経営の基礎を築く。08年夏より第2次・第3次桂太郎内閣の逓相。その後鉄道院総裁・拓殖局副総裁を兼ねた。16年秋、寺内内閣の内相、18年春外相に。20年暮東京市長となり、腐敗した市政の刷新、市民による自治の推進、東京の近代化を図る「八億円計画」を提唱。22年秋アメリカの歴史家ビーアドを招く。23年春、ソ連極東代表のヨッフェを私的に招き、日ソ国交回復に尽力する。23年の関東大震災直後、第二次山本権兵衛内閣の内相兼帝都復興院総裁となり、再びビーアドを緊急招聘、大規模な復興計画を立案。政界引退後は、東京放送局(現N H K)初代総裁、少年団(ボーイスカウト)総長を歴任、「政治の倫理化」を訴え、全国を遊説した。1929年遊説途上、京都で死去。

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