石牟礼道子全集・不知火(全17巻・別巻1) 14 短篇小説・批評 エッセイ1995

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  • 石牟礼道子
  • 解説・三砂ちづる  表紙デザイン・志村ふくみ
  • 四六上製クロス装 616ページ
    ISBN-13: 9784894346598
    刊行日: 2008/11

未刊の珠玉の短篇小説集成。

11篇の短篇小説と批評文の集成。石牟礼文学のこれまで論じてこられなかった一面を照らし出す!




目次


一 短篇小説

から傘とスープ
寒冷紗の風
白い鷹
釣 り
ユルペリ小母さん
七 夕
木 霊
赤い夕陽
笑い山姥
嘘トカゲ
ゆり籠


二 人物評

細川一先生
野呂邦暢 ――いま何を書くべきか
野呂邦暢 ――感性の詩人
水俣の人々
砂田明 ――新しい民間伝説の創生
砂田明 ――鈴鉦のひびき
上野英信 ――『現代人物事典』
上野英信 ――いのちのつやとは
上野英信 ――み民われ生けるしるしあり
上野英信 ――ひかりの露に
上野英信 ――追悼文
上野英信 ――お茶碗洗われる英信さん
荒畑寒村さん
北林谷栄さん
丸木俊さん
橋川文三さん
林竹二さん
水上勉 ――生死の涯から
水上勉 ――重なる波の南無阿弥陀仏
イバン・イリイチ
石田晃三さん
八田昭男さん
井上光晴さん
久本三多さん
谷川雁 ――在りし日のこと
谷川雁 ――護 符
谷川雁 ――反近代への花火
沢井一恵さん
大倉正之助さん
鶴見和子さん
白川静先生
梅原猛先生
田上義春さん


三 作品評

村上信彦 『明治女性史 (上) 文明開化』
映画 『地の群れ』 (熊井啓監督)
映画 『水俣』 (土本典昭監督) (1)
映画 『水俣』 (土本典昭監督)(2)
大鹿卓 『谷中村事件』
『塩田武史写真報告 水俣 ――深き淵より』
山上徹二郎個展
土本典昭 『映画は生きものの仕事である』
映画 『不知火海』 (土本典昭監督)
有吉佐和子 『複合汚染』
映画 『水俣病 ――その20年』 (土本典昭監督)
河野信子 『火の国の女・高群逸枝』
ユージン・スミス写真展
『高群逸枝全集』 ほか ――自分がこれから読みたい本
『人間雑誌』
熊本ガウディ展
島尾ミホ 『海辺の生と死』
『芥川仁写真集 水俣 ――厳存する風景』
『山本作兵衛炭坑画集 王国と闇』
『女たちの同時代・北米黒人女性作家選三 死ぬことを考えた黒い女たちのために』
沢井一恵公演
『本橋成一写真録 ふたりの画家 ――丸木俊・丸木位里の世界』
『写真万葉録 筑豊』 (上野英信・趙根在監修)
井伏鱒二 『黒い雨』
『丸木スマ画集 花と人と生きものたち』
谷川雁 『賢治初期童話考』
羽賀しげ子 『不知火記』
ヒエロニムス・ボッス 「三博士の礼拝」
『桑原史成写真集 水俣』
『鬼塚巌写真集 おるが水俣』
倉本聰 『ニングル』
映画 『水俣病 ――その30年』 (土本典昭監督)
『徐廷柱詩集 新羅風流』
西浦宏己写真展 『与那国島』
島尾ミホ 『祭り裏』
羽賀しげ子 『グラフィック・ドキュメント スモン』
『櫻井徳太郎著作集』
阿部謹也 『自分のなかに歴史をよむ』
松谷みよ子 『ラジオ・テレビ局の笑いと怪談』
阿部謹也 『ハーメルンの笛吹き男』
シンガポール日本人会 『シンガポール日本人墓地 ――写真と記録』
菊畑茂久馬 『絶 筆』
『中尾勘悟写真集 有明海の漁』
飯尾都子鉛筆画展
江馬修 『羊の怒る時』
岡田哲也 『不知火紀行』
『内村鑑三選集』
宮沢賢治 『注文の多い料理店』
志村ふくみ 『一色一生』
テレビ番組 『日本の面影』 (NHK)
映画 『病院はきらいだ』 (時枝俊江監督)
『ちくま日本文学全集 宮本常一』
山本淑子 『野苺の咲く診療所』
川那部浩哉 『曖昧の生態学』
宮沢賢治 『鹿踊りのはじまり』
『鶴見和子曼荼羅』
『半永一光写真集 ふれあい・撮るぞ』
『井上岩夫著作集』
朝日新聞成田支局 『ドラム缶が鳴りやんで』
白川静 『詩経』
『松本栄一写真集 死を待つ家』
『阿部謹也著作集』
『秋元松代全集』


四 エッセイ

鳥獣戯画の趣き
高下駄の草履
苦海浄土の世界
「魂たち」 の海 (加納実紀代との対談)
春の蜆
春の落ち葉
夏の記憶
独 楽
祈りゆるす心 ――水俣の海から
母の手
死者たちを背負って
ことば・こわね・すがた
原初の音


解 説 「可憐な作品群 ――荒ぶれた心bleaknessをこえて」  三砂ちづる
あとがき   石牟礼道子
後 記




本全集の特徴

1.『苦海浄土』を始めとする著者の全作品を年代順に収録。従来の単行本に、未収録の新聞・雑誌等に発表された小品・エッセイ・インタヴュー・対談まで、原則的に年代順に網羅。
2. 人間国宝の染織家・志村ふくみ氏の表紙デザインによる、美麗なる豪華愛蔵本。
3. 各巻の「解説」に、その巻にもっともふさわしい方による文章を掲載。
4. 各巻の月報に、その巻の収録作品執筆時期の著者をよく知るゆかりの人々の追想ないしは著者の人柄をよく知る方々のエッセイを掲載。
5. 別巻に、著者の年譜、著者リストを付す。

『石牟礼道子全集』を推す【藤原書店PR誌『機』2004年4月号より】
五木寛之(作家)/ 大岡信(詩人)/ 河合隼雄(臨床心理学者)/ 金石範(作家)/ 志村ふくみ(染織家)/ 白川静(中国古代文学者)/ 瀬戸内寂聴(作家)/ 多田富雄(免疫学者)/ 筑紫哲也(ジャーナリスト)/ 鶴見和子(社会学者)



各巻構成



本全集を読んで下さる方々に   石牟礼道子

 わたしの親の出てきた里は、昔、流人の島でした。

生きてふたたび故郷へ帰れなかった罪人たちや、行きだおれの人たちを、この島の人たちは大切にしていた形跡があります。名前を名のるのもはばかって生を終えたのでしょうか、墓は塚の形のままで草にうずもれ、墓碑銘はありません。

こういう無縁塚のことを、村の人もわたしの父母も、ひどくつつしむ様子をして、『人さまの墓』と呼んでおりました。

「人さま」とは思いのこもった言い方だと思います。

「どこから来られ申さいたかわからん、人さまの墓じゃけん、心をいれて拝み申せ」とふた親は言っていました。そう言われると子ども心に、蓬の花のしずもる坂のあたりがおごそかでもあり、悲しみが漂っているようでもあり、ひょっとして自分は、「人さま」の血すじではないかと思ったりしたものです。いくつもの顔が思い浮かぶ無縁墓を拝んでいると、そう遠くない渚から、まるで永遠のように、静かな波の音が聞こえるのでした。かの波の音のような文章が書ければと願っています。

   2004年3月31日  【藤原書店PR誌『機』2004年4月号より】



●特別愛蔵本のお知らせ●

 人間国宝の志村ふくみ氏作の本藍染布クロスで装った特装版を特別に各巻限定30部作作成致します。頒価各巻50,000円。ご希望の方は、小社まで直接お申し込み下さい。


●全巻購入者特典●

 全巻をご購入いただいた読者の方には、著者自筆の「花を奉るの辞」を完結後に贈呈致します。各巻のオビに付いております請求券(第1巻から別巻までの計18枚)をまとめて小社までお送り下さい。

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