玉井義臣の全仕事 あしなが運動六十年(全6巻) 4 世界のASHINAGAへ [第4回配本]

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  • 玉井義臣 著
  • A5上製布クロス装 584頁・カラー口絵4頁
    ISBN-13: 9784865784589
    刊行日: 2025/4

生涯を遺児救済運動に捧げてきた稀有の社会運動家の軌跡

毎年の街頭募金と寄付金により、交通事故・災害・病気・自死などさまざまな理由で親を喪った遺児たちを支える「あしなが運動」。現在、誰もが知るようになったこの運動の誕生から現在に至る60年の軌跡を、創始者・玉井義臣の仕事から描く著作集成。

【著者メッセージ】
『玉井義臣の全仕事 あしなが運動六十年』は、私たちが歩んできた道のり、携わってきた仕事、その記録の全てを集成したものである。ここには私たちの想いのすべて、喜びも、哀しみも、怒りも、私たちが味わってきた感情のすべてが濃密に詰まっている。ぜひ、これからを生きる若いひとたちに読んで欲しい。  玉井義臣

◎推薦=吉永小百合 山極壽一 山下泰裕 ウスビ・サコ
★内容見本呈


4 世界のASHINAGAへ [第4回配本]

世界に広げる学習・就学・生活支援

90年代末から世界の遺児に向けられた支援の記録と、世界各地での講演や各界著名人との対談、エレノア・ルーズベルト・ヴァルキル勲章、世界ファンドレイジング大賞などの受賞・叙勲挨拶を収録。さらに、「読売」長期連載「遊友録」で活動を振り返る。
◎月報=キャサリン・ヒル/ルイ・シュバイツァー/竹下景子/あしなが奨学生・卒業生/あしながさんの声


目次

総序 日本が世界に誇るあしなが運動とあしながさん
    ――『玉井義臣の全仕事 あしなが運動六十年』刊行にあたって――

第Ⅳ巻の序/天はあしなが運動を見捨てず

Ⅰ 遺児が遺児を救う!――自然発生した遺児の支援は、世界へ 1999–2002
交通遺児から災害遺児へ、両遺児から病気遺児へ、「あしなが運動」遺児の支援は、「遺児が遺児を救う!」を合言葉に、日本から世界へ翔び広がっていく。南米コロンビアの震災遺児支援にはじまった国際活動は「国際的な遺児の連帯をすすめる交流会」に発展、エイズ遺児からテロ遺児、紛争遺児まで、あしなが遺児たちは街頭募金で支援を本格化する。

Ⅱ 全世界の遺児を幸福に!――事故、災害、病気遺児すべてに向けて 2003–2005
エイズ遺児を癒す「ウガンダ・レインボーハウス」が竣工し、アフリカ最貧国のひとつであり、エイズ死者数最大のウガンダを根拠地として、あしなが国際運動は本格化する。国内では阪神・淡路大震災遺児らが中心となって、インド洋大津波遺児やテロ遺児、紛争遺児を招待、国際的な「つどい」は全世界で報道され、大反響を巻き起こす。

Ⅲ 遺児よ、学んで未来をつかめ――教育が私と故国の未来を決める 2006–2009
戦争やエイズ、津波、ハリケーンなどで親を亡くした海外遺児たちと出会った日本の遺児高校生750人は北海道、静岡、兵庫の各青少年交流の家で寝食を3日間、共に過ごす中で、自分自身と故国の未来を育む教育の無限の可能性に気づき、お互いに考えを深めた。父親を早くに亡くしたシーファー米駐日大使があしなが育英会につどう世界の遺児たちを激励する。

Ⅳ 人類への贖罪――現生人類祖先の地アフリカの大地に誓う 2010–2022
6万年前、アフリカから世界へ「正」の旅立ちをした人類は、近世、奴隷や植民地政策など「負」の旅立ちを強いられた。21世紀を迎えて、あしなが運動は「人類への贖罪」として、新生大国アフリカの誕生を担う俊英を二度目の「正」の旅立ちとして迎えるため、世界の大学で講演、各大学総長、学長と対談し、アフリカの遺児高等教育支援のためスカラシップ協定を結ぶ。同時に、遺児支援を側面掩護する、世界各国の賢人達人会議を主催した。部末にアフリカに関する短いエッセイを収録。

1 講演
トルコ・コジャエリ大学講義録/フランス・パリ政治学院講義抄録/副田義也先生を想う

2 対談
ルイ・シュバイツァー/アルベルト・ミケリーニ+河野雅治/エリック・トーマス卿+林景一/アンドリュー・ハミルトン

3 受賞のことば
世界ファンドレイジング大賞/エレノア・ルーズベルト・ヴァルキル勲章受章/吉川英治文化賞受賞/後藤新平賞受賞

4 アフリカ遺児支援レポート

Ⅴ 世界2億人遺児・貧困からの脱出
日本の遺児50万人も、世界の遺児2億人も等しく貧しさから解放される権利を持ち、そのための最も有効な武器が高等教育である。世界を見て回った結論は、「愛」と「心」を大切に。貧しいから不幸なのではない、「格差」があるから不幸なのだ。高等教育の無限の可能性を説いた、読売新聞連載「遊友録」他。

おわりに――教育こそが貧困撲滅の王道
初出一覧

関連情報

阪神・淡路大震災があったばかりだったため、地球の裏側ではありましたが、何かできることはなかろうかと考えていたとき、あしなが育英会の遺児奨学生たちから連絡がありました。誰いうともなく、街頭で「コロンビア大地震遺児激励募金」に立ちたいというのです。「遺児が遺児を救う」というあしなが哲学が、このような形で表れてきたのかと、たいそううれしく思ったことを覚えています。これが、その後25年間続く、「日本発・世界行、あしなが運動」の始まりでした。

あしなが育英会が、本格的な国際活動の場としてアフリカを選んだことには理由があります。サブサハラ(サハラ砂漠以南)49か国の絶対的な貧困、2000年当時、世界最悪と言われたエイズの蔓延などは看過できないものがありました。これまでの開発途上国支援は、ややもすると対症療法的に、ただ与えたらよいというスタンスに終始しました。「おなかを空かせてかわいそう」「着るものがなくて寒そう」といった見方が多かったのです。

こんな状況を世界の遺児が集うサマーキャンプで知った日本の遺児たちが立ちあがりました。世界であしながさんを募集し、開発途上国の遺児たちをクリーンなリーダーに育てようという、「100年構想」が動き出し、世界のASHINAGAへの道が拓きはじめたのです。

著者紹介

●玉井義臣(たまい・よしおみ)
1935年大阪府生まれ。滋賀大学卒業後、経済ジャーナリストとしてデビュー。母親の交通事故死から被害者の救済問題を提起し、日本初の「交通評論家」として活動開始。TVワイドショー「桂小金治アフタヌーンショー」出演をきっかけに、69年に財界重鎮・永野重雄氏と民間ボランティア団体「遺児を励ます会」等の協力を得て「財団法人・交通遺児育英会」を設立、専務理事に就任する。94年同育英会への官僚天下り人事に抗議する形で専務理事を辞任。災害・病気・自死遺児など全ての遺児の支援のために設立した「あしなが育英会」の副会長に就任。98年、会長に就任。現在は支援の対象を国内に止めず、世界の極貧地アフリカのサブサハラ49か国から優秀な遺児を毎年1国1人選抜し、日本と世界の有数大学に留学させ、帰国後国づくりに参加させ、ひいては世界の貧困削減につなげる「アフリカ遺児高等教育支援100年構想」に邁進している。
69年以降の玉井主導募金額1100億円で高校・大学等に進学した遺児は11万余人に上る。2012年、遺児進学と東日本大震災での迅速な遺児支援活動、アフリカ遺児への教育支援100年構想に対し「世界ファンドレイジング大賞」。2015年、日本及び世界の遺児に教育的サポートを行ない、遺児を貧困の連鎖から解き放つ運動を展開し、人権の擁護に努めたことに対し「エレノア・ルーズベルト・ヴァルキル勲章」。2018年、日本国内外を問わず、現代において後藤新平のように文明のあり方そのものを思索し、それを新しく方向づける業績を挙げたことに対し「第12回後藤新平賞」を受賞している。その他受賞多数。
著書に『愛してくれてありがとう』(2020年)、『玉井義臣の全仕事 あしなが運動六十年』(2024年-)、自伝『世界の遺児に教育を!』(城島徹編著、2024年)、編著に『何があっても、君たちを守る 遺児作文集』(2021年、いずれも藤原書店)他。

*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです

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