- 鶴見和子 著
- 解説=澤地久枝
- 四六上製 672頁 口絵2頁
ISBN-13: 9784894341098
刊行日: 1998/9
敗戦後の生活記録運動への参加や、日系カナダ移民村のフィールドワークを通じて、敗戦前後の日本人の変化を、個人の生きた軌跡の中に見出す力作論考集。
[月報]R・P・ドーア/澤井余志郎/広渡常敏/中野卓/槌田敦/柳治郎
目次
I 移民研究
移民研究の意味―― 私にとって、 日本にとって
ステブストン物語―― 世界のなかの日本人
日常生活―― ニュー・ハウスへの夢
教育―― 日本を忘れたい気持
帰属感―― チンジマリ考
根をおろす日系人
II 生活記録運動
序 生活記録以前―― 働く婦人の意識調査
1
生活綴方教育にまなぶ
主婦と娘の生活記録
話しあい 書きあう仲間
『母の歴史』 をつくった人たち―― 集団のなかの人間の成長
生活記録運動の展望―― 自然発生的なものと意識的なものとのむすびつきについて
女三代の記―― 製糸・紡績で働いた祖母と母と娘
戦争体験年代史へのこころみ
本を読んで
2
生活記録運動の意味―― 経験の発生の場へ
今日に生きる国分一太郎
澤井余志郎さんと生活記録
3
生活記録運動の戦後と現在
地方の映像は生きている―― 〈「地方の時代」 映像祭〉 と 〈世界テレビ映像祭〉
初出一覧
あとがき
解説 天真自在の人
あとがき
解説 天真自在の人
鶴見和子
澤地久枝
関連情報
南方熊楠、 柳田国男などの巨大な思想家を社会科学の視点から縦横に読み解き、 日本の伝統に深く根ざしつつ地球全体を視野に収めた思想を開花させた鶴見和子の世界を、 〈曼荼羅〉 として再編成。 人間と自然、 日本と世界、 生者と死者、 女と男などの臨界点を見据えながら、 思想的領野を拡げつづける著者の全貌に初めて肉薄、 「著作集」 の概念を超えた画期的な著作集成!
● 全巻構成 ●
1 .
基の巻 ─ 鶴見和子の仕事・入門
〈解説・武者小路公秀〉
The Works of Tsurumi Kazuko: A Guidance
〈解説・澤地久枝〉
Life History of the Japanese: in Japan and Abroad
3 .
知の巻 ─ 社会変動と個人
〈解説・見田宗介〉
Social Change and the Individual
4 .
土の巻 ─ 柳田国男論
〈解説・赤坂憲雄〉
Essays on Yanagita Kunio
5 .
水の巻─南方熊楠のコスモロジー
〈解説・宮田 登〉
Essays on Minakata Kumagusu
〈解説・中村桂子〉
Minamata: An Approach to Animism and Ecology
7 .
華の巻─わが生き相 (すがた)
〈解説・岡部伊都子〉
Autobiographical Sketches
〈解説・佐佐木幸綱〉
Collected Poems
〈解説・川勝平太〉
A Theory of Endogenous Development: Toward a Paradigm Change for the Future
〔附〕 年譜・著作総目録・総索引
〔附〕 年譜・著作総目録・総索引